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みなづち
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AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか
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みなづちです。

2026年8月17日時点で押さえておきたいAIニュースを、重要度順に10件まとめました。

今回は、Microsoft Copilotが8月18日にポッドキャスト生成とDeep Researchを終了することPixel 11が日本で8月20日に発売され、Gemini Intelligence の機能群が「現時点では日本未対応」と書かれていること、そしてGemini 3.7 Flashの「3.6 Flashの半額」という価格が年内限定で、2027年1月から倍に戻ることが大きなテーマです。

本記事では、以下のポイントから解説します。

  • 明日8月18日で消えるCopilotの機能と、その前に保存しておくべきもの
  • Pixel 11の日本語版だけに書かれている「現時点では日本未対応」がどの機能を指すのか
  • Gemini 3.7 Flashの半額が、脚注でいつまでと限られているか
  • Twitchの配信が、いつから既定でAmazonのAI学習に使われていたのか
  • Claudeの透かしが「隠し文字を入れない」と説明された仕組み

なお本日は、日本時間8月12日10時00分から8月17日8時10分までの約4日22時間から選んでいます。前回の記事が8月12日で、そこから今日までが一度も記事になっていないためです。この窓には米国の週末である8月15日(土)と16日(日)が、日本時間ではほぼ丸ごと入るため、後半は発表がほとんどありません。10の角度から調べています。

先に3つ、お断りをしておきます。1つ目は、10本すべてが8月12日から15日に収まり、うち8本は8月13日と14日の2日間に集中していることです。米国の週末と日本のお盆が重なり、8月16日以降の新規発表はほぼゼロでした。日付が数日前のものが混ざるのはそのためです。

2つ目は、Googleが3本を占めていることです。窓の前半に「Made by Google 2026」が入っていたためで、水増しではなく実際に発表が集中しています。

3つ目は、日本発のニュースが10本に入らなかったことです。国内のAI関連リリース自体は窓内にも出ていますが、読者が使っているサービスが変わる話には届きませんでした。日本を名指しした発表は①のPixel 11だけです。見出しの日付は日本時間です。ドル建ての金額は1ドル160円で換算しています。

目次

今日の10本はPixel 11の日本発売から。既定値と期限が動いた5日間

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

まず結論からお伝えすると、この5日間に動いたのは、AIの賢さではありませんでした。動いたのは、既定でどうなっているかと、いつまでに何をするかです。

いちばん急ぐのが②です。Microsoft Copilotから、8月18日にポッドキャスト生成とDeep Researchが消えます。明日です。グループチャットも個別チャットへ移され、他の参加者が書いたプロンプトや作った成果物には、移行後アクセスできなくなります。心当たりがあれば、今日のうちに保存してください。

①は日本の読者にいちばん近い話です。Pixel 11が8月20日に発売されます。ただし日本語版のページには、Geminiがアプリをまたいで先回りする支援について「現時点では日本未対応」と書かれています。端末は買えるのに、AIの目玉は後から来る形です。

③は数字の但し書きが本体でした。Gemini 3.7 Flashは3.6 Flashの半額で登場しましたが、脚注に「導入価格は2026年12月31日で終了し、2027年1月1日から入力1.50ドル・出力7.50ドルが適用される」とあります。半額は年内までです。

④⑤⑥は、既定値がまとめて表に出た3本です。④はGeminiの見える透かしを消せる設定が追加されました。⑤はTwitchの配信が既定でAmazonのAI学習に使われていたことが分かり、ようやく除外設定が付きました。⑥はChatGPTのmacOS版がアプリ操作を記録する機能で、こちらは既定がオフです。

⑦は前回の続きです。Anthropicが透かしの仕組みを説明し、「テキストには何も追加せず、隠し文字も入れない」「追加のトークンを必要としないので料金は上がらない」「速度への影響は無視できる程度」と説明しました

⑧はGrok 4.6、⑨はClaude Codeのauto modeが既定になったものの、条件が日付ではなくバージョン番号で、ネイティブWindowsだけ必要バージョンの公開が3日遅れた話、⑩はDeepSeekのV4-Proが正式版になり重みがMITで公開された話です。

筆者の視点:Gemini半額の脚注とClaude透かしの「隠し文字なし」

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

10本を横断して、3つ引っかかった点があります。

「半額」の本体は、脚注の期限のほうにあった

③の見出しだけを読むと、Gemini 3.7 Flashが恒久的に安くなったように見えます。原文にも「with an introductory price of half the original 3.6 Flash cost per million tokens」とあり、半額という表現自体は正しいものです。

ただしページの末尾に、小さく脚注が付いています。「Introductory pricing expires on December 31, 2026. Starting January 1, 2027, $1.50/1M input tokens and $7.50/1M output tokens will apply.」

つまり半額は年内までで、来年からは入力が1.50ドルになります。これはもとの3.6 Flashと同じ水準に戻るということです。安くなったのはモデルではなく、今年いっぱいの期間限定価格でした。

日本語版にはもう1つ気になる差があります。日本語版の脚注には「初回特別価格は Gemini 3.6 Flash にも適用されます。」という一文があり、英語版の脚注にはこの一文がありません。

ただし英語版も、ベンチマーク表の注記で「3.6 と 3.7 Flash について、導入価格は2026年12月31日で終了する」としています。この表は日本語版のページにも同じものが載っているので、適用範囲が違うのではなく、日本語版が脚注にも重ねて書いているという違いでした。

既定がどちらに倒れているかが、5日で3つ表に出た

⑤のTwitchは、配信・VOD・クリップ・チャット・チャンネル上の画像とテキストが、Amazonの生成AIの学習に使われる設定になっていました。しかも全ユーザーが既定でオンです。今回ようやく除外の切り替えが付きました。

⑨のClaude Codeも、方向は逆ですが既定値の話です。Pro・Max・Teamの新規セッションが、操作ごとに許可を求めず、分類器が判定して進めるauto modeで始まるようになりました。

ただし条件は日付ではなくバージョン番号で、macOS・Linux・WSLはv2.1.228以降、ネイティブWindowsはv2.1.233以降(公開は日本時間8月15日7時20分)です。こちらは「勝手に許可する側」に既定が動いています。

⑥のChatGPTは既定がオフでした。3つを並べると、同じ「既定値」でも、事業者が読者に確認を求める方向と、求めない方向の両方があることが分かります。設定画面を開かない限り、どちらに倒れているかは見えません

「隠し文字は入れていない」と、名指しで否定していた

⑦のAnthropicの説明で、私がいちばん腑に落ちたのはこの一文です。「Nothing is added to the text and there are no hidden characters」

前回の記事を書いたとき、Claudeの透かしについて分かっていたのは「テキストに織り込まれる」「知覚できない」までで、具体的に何をしているのかは公開されていませんでした。ネット上では「見えない特殊文字が仕込まれるのでは」という受け取り方も見かけました。

今回の説明はそこを正面から否定しています。仕組みはGoogle DeepMindがNature誌で発表したSynthID-Text方式で、次の単語を選ぶときの「どちらでも同じくらい自然な選択」のランダムさの源を差し替えるというものでした。文字を足すのではなく、選び方に痕跡を残す方式です。

だから追加トークンが出ず、料金は上がらない。速度への影響も「無視できる程度」とされています。前回「検出手段は公開されていない」と書いた点についても、「まもなく検出APIを提供する。実装の詳細を詰めている最中だ」と書かれていました。

①Pixel 11が日本で8月20日発売、先回り支援は日本未対応(8月12日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

Googleが日本時間8月12日23時、「Made by Google 2026」でPixel 11シリーズを発表しました。日本での発売日と価格も同時に確定しています。

オンライン予約は8月12日、店頭は13日、発売は8月20日

日本語版の記事には、販売スケジュールがこう書かれています。「本日 8 月 12 日よりオンラインで、8 月 13 日より店頭での予約販売を開始し、8 月 20 日より発売します」。なお同じ日のシリーズ紹介記事では、この「店頭」が「Google Store 表参道」に限定して書かれています。

Google Storeの税込価格は、シリーズ紹介記事のほうに掲載されています。Pixel 11の256GBが136,800円、512GBが156,800円。Pixel 11 Proの256GBが174,800円、512GBが194,800円、1TBが234,800円。Pixel 11 Pro XLの256GBが207,800円、512GBが227,800円、1TBが267,800円です。

米国価格はPixel 11が899ドル、11 Proが1,099ドル、11 Pro XLが1,299ドルで、店頭に並ぶのは同じ8月20日です。1ドル160円で単純換算するとそれぞれ約14万3,840円、約17万5,840円、約20万7,840円になり、日本の税込価格のほうが安く見えます。ただし為替と税の扱いが違うので、単純な比較にはなりません。

なお、日本円の価格は機能紹介の記事には書かれていません。日本語版の本文5,881字を数え直したところ、「円」も「価格」も0回でした。英語版の機能紹介記事には「starting at $899, $1,099, and $1,299」と米国価格だけが載っています。

日本語版だけにある「現時点では日本未対応」の一文

今回のPixel 11は、Googleが「Gemini Intelligence 向けに設計」と位置づけています。中心にあるのは、Geminiが普段使いのアプリと連携して複数手順のタスクを処理するという先回りの支援です。英語版はこれを「more than 40 apps and counting(40以上のアプリに拡大中)」と書いていますが、日本語版には対応アプリ数を示す記述がありません。

この章は、日本語版だけこう書き出されます。「適切なタイミングで先回りしてユーザーの役に立ち、日々のタスクをサポートするアップデートを日本向けに予定しています。(中略)現時点では日本未対応ですが、今後、様々なアプリへの対応などを通して」。そして「これらの機能は、日本向けに順次展開されます」と結ばれています。

端末は8月20日に買えるのに、AIの目玉として説明されている部分は、発表時点で「日本未対応」とされ、いつ使えるようになるかも書かれていないということです。英語版の記事にはこの記述がありません。英語版全文14,580字を数えても「Japan」は0回でした。日本向けの対応時期についても、「順次展開」「今後」とあるだけで具体的な日付は書かれていません。

Magic Captureは約400フレームから1枚を切り出す

ここで注意したいのは、日本語版で「現時点では日本未対応」「これらの機能は、日本向けに順次展開されます」がかかっているのが、Gemini Intelligence の章に置かれた機能群だということです。

AI 音声入力とロック画面の位置情報インサイトもこの章の中にあり、章の最後が「これらの機能は、日本向けに順次展開されます。」で結ばれています。日本未対応の断りが付いていないのは、マジック キャプチャー以降のカメラ関連の機能です

Magic Captureは、オンデバイスの処理とGeminiモデルで約400フレームを解析し、そこから12メガピクセルの写真を切り出す機能です。トリミングとボケの補正が自動で適用され、同時に動画も残ります。

Rambler(日本語版の表記は「AI 音声入力」)は、「えーと」「あの」といったつなぎ言葉を省いて文字起こしをするGemini搭載の音声入力です。

このほか、ロック画面に位置情報からのインサイトを出す機能がプレビュー版として展開されます。レストランの待ち時間に、Googleマップのレビューから人気のメニューや席を提示する、といった使い方が挙げられています。カメラのファインダーの中から「かこって検索」が使えるようになった点、Pixel 11 ProとPro XLで夜景撮影が最大4.5倍高速になった点も挙げられています。

なお、機能紹介の記事には、Pixel 11のGeminiが具体的にどのモデルなのか(3.7 Flashなのかどうか)が書かれていません。同じ日のシリーズ紹介記事は、Google Tensor G6 が「最新の Gemini Nano モデル」を動かすと書いていますが、バージョン番号までは示していません。英語版が挙げる「40以上のアプリ」の具体的な一覧も示されていません。

所感:端末は買えるのに、目玉だけが後から来る

引っかかったのは、日本語版と英語版で読後感が違うことです。日本語版は英語版の7項目からライブ翻訳を落とした6項目構成で、そのうえ目玉の説明の直後に「現時点では日本未対応」が挟まります。

隠していないので誠実だと思います。ただ、8月20日に買う人からすると、宣伝されている中心機能がいつ手元で動くのか分からないまま買うことになります。

カメラ関連の機能には日本未対応の断りがないので、端末として損ではありません。ただしAI音声入力は「これらの機能は、日本向けに順次展開されます」で結ばれた章の中にあり、発売時点で使えるとは書かれていません。順次展開の時期が書かれていないのが惜しいところでした。

②Copilotが8月18日にポッドキャストなど複数機能を終了(8月13日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

Microsoftが、「Microsoft Copilot」アプリと「Microsoft 365 Copilot」アプリを1本に統合し、同時に複数の機能を終了すると案内しました。統合後は、個人アカウントでも職場・学校アカウントでも同じアプリにサインインできる形になります。報道が出たのは日本時間8月13日22時30分です。

8月18日に消えるのはポッドキャストとDeep Research

Microsoftのサポートページは、更新の目的を「simpler, more cohesive experience(より単純で、まとまりのある体験)」と説明しています。ただし読者にとって重要なのは、その裏側で消えるもののほうです。

ポッドキャスト生成は、2026年8月18日以降Copilotで利用できなくなります。原文は「Podcasts is being retired from Copilot and will no longer be available after August 18, 2026」で、廃止後は作成も閲覧もできなくなると書かれています。

既存のポッドキャストは、Web版のCopilotであれば、ライブラリのダウンロード機能で個別に保存できます。ポッドキャスト専用ページの原文は「On Copilot for the web, you can download individual podcasts from your podcast library using the Download option in the podcast menu」です。

更新案内ページ側は「On Copilot for the web」を付けず、同じ趣旨を短く書いています。

Deep Researchも、2026年8月18日から消費者向けCopilotで終了します。Deep Research専用のページによれば、代替として案内されているのはResearcherですが、使えるのは消費者向けの上位プラン「Microsoft 365 Premium」の加入者だけです。

PersonalとFamilyの加入者は新しいレポートを作れなくなりますが、既存のレポートはチャット履歴から開けて、Wordに保存できると書かれています。

実験的な機能を集めたCopilot Labsも廃止されます。ただしこちらは8月18日という日付ではなく「アカウントの更新に合わせて」で、時期はアカウントによって異なるとされています。Labsで作った3Dアセットや音声クリップは、更新後に引き継がれません。代替としてFrontier in CopilotとMAI Playgroundが挙げられています。

グループチャットは個別に移り、他人の成果物は見られなくなる

いちばん取り返しがつかないのが、グループチャットの扱いです。

アカウントの更新は2026年8月18日に始まり、既存のグループチャットは1対1の個別チャットとして移行します。自分のメッセージと成果物を含む履歴は残りますが、そのグループチャットを続けることはできなくなります

そして、他の参加者が書いたプロンプト、作った成果物、画像には、移行後アクセスできなくなります。共同で作業していた内容が相手側のぶんだけ見えなくなる、ということです。心当たりのある人は、8月18日より前に保存しておく必要があります。

スタンドアロンのCopilotアプリで共有・生成したファイルは、OneDriveへ移されます。無料のままでもチャット、画像生成、ファイルのアップロードは続けられ、上限に達したらMicrosoft 365への加入を促す形になるとされています。

案内はサポートページ4本に分かれている

この件を調べていて手間取ったのが、情報がMicrosoftのサポートページ4本に分かれている点です。全体像を示す更新案内と廃止機能のFAQは扱っている機能がほとんど重なっておらず、両方に載っているのはグループチャットだけでした。

さらにポッドキャストとDeep Researchには、更新案内からリンクされた専用ページが別にあり、保存手順や代替プランの詳細はそちらにあります(リンクの文字はポッドキャストが「Learn more」、Deep Researchは「This page」です)。

更新案内のページにはポッドキャストとDeep Researchの説明があり、廃止機能のFAQのページにはこの2つが出てきません(保存手順の詳細は、それぞれの専用ページにあります)。逆に、音声モードのキャラクター「Mico」については、廃止機能のFAQに22回出てくる一方、更新案内のページには0回でした。片方だけを読むと、消えるものを取りこぼします。

Micoは音声モードから外れ、学習向けのLearn Liveへ移ります。色や見た目などMico固有の設定は引き継がれません。削除は「8月に開始し、波状に展開する」とされています。音声機能そのものは続きます

書かれていないことも確認しました。日本での適用時期は、4本のどのページにも書かれていません(4ページの英語版すべてを取得して数え、いずれも「Japan」0回)。

日本語の案内は、ポッドキャスト専用ページの日本語版だけが廃止の告知まで機械翻訳で訳されており、更新案内と廃止機能のFAQは日本語のURLでも英語のまま、Deep Research専用ページの日本語版は廃止前の内容のままでした。

料金の変更についても4ページとも記述がなく、9月以降の日程、アカウント更新が全員に行き渡る時期も書かれていません。「タイミングはアカウントによって異なる場合がある」とあるだけです。

なお、Microsoftのサポートページには、読者が見える形での公開日時も更新日時も表示されていません。

HTMLのメタ情報を見ると、更新案内と廃止機能のFAQはms.dateが2026年8月10日、updated_atが8月13日です。ポッドキャスト専用ページは7月17日と8月7日、Deep Research専用ページは7月14日と7月15日で、専用ページ側は今回の告知より前の日付のままでした。いずれもタイムゾーンの表記はありません。

この記事で8月13日としているのは、最初に報じたGeekWireの記事の公開時刻にもとづくものです。

所感:明日までに保存するものがある人がいる

読者が今日中に手を動かす必要があるかもしれない項目です。明日8月18日から更新が始まります。

とくにグループチャットは、自分のぶんは残るのに相手のぶんが見えなくなる、という中途半端な残り方をします。1人で使っていた人には関係ありませんが、誰かと一緒にCopilotで作業していたなら、必要なものは今日のうちに手元へ落としておくのが安全です。

機能が減る発表なので歓迎はしにくいところです。ただ、消える機能ごとに保存手段が案内されている点は評価できます。問題は、その案内がサポートページ4本に分かれていて、1本だけでは全体が分からないことのほうです。

③Gemini 3.7 Flash公開、半額の導入価格は年内まで(8月14日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

Googleが日本時間8月14日2時、Gemini 3.7 Flashを公開しました。7月22日の3.6 Flashからわずか3週間での投入です。

3.6 Flashから3週間、コーディングとエージェント向け

原文はこのモデルを「our most intelligent workhorse model yet for coding and agents(コーディングとエージェントに向けた、これまでで最も賢い実用モデル)」と位置づけています。

本文で挙げられているベンチマークは、いずれも3.6 Flashとの比較です(同じページのベンチマーク表には、Claude Sonnet 5・GPT-5.6 Terra・Muse Spark 1.2の列も並んでいます)。

FrontierCode 1.1 Mainが43.6%(3.6 Flashは34.4%)、DeepSWE v1.1が65.3%(同49.0%)、WebDev ArenaのEloが1588(同1538)、GDP.pdfが34.0%(同22.0%)、AutomationBenchが30.4%(同17.0%)です。

とくにDeepSWE v1.1とAutomationBenchの伸びが大きく、複雑な文書の処理を測るGDP.pdfも22.0%から34.0%に上がっています。いずれもGoogleが公表した数値ですが、すべてをGoogleが自前で測ったわけではありません。

本文でスコアの出どころが名指しされているのはWebDev Arena(Arena.aiのリーダーボード)だけですが、Googleが同じ表の下にURLだけを印字している評価方法の資料(PDF)には、FrontierCode 1.1とAutomationBenchも公式の公開リーダーボードから取得したと書かれています。

DeepSWE v1.1は3.6 Flash側が公開リーダーボード、3.7 Flash側が自社測定とされています。

安全面については、化学・生物・放射線・核(CBRN)とサイバー攻撃の領域について、悪用対策のセーフガードを更新して出荷したと書かれています。詳細はモデルカードに委ねられています。

導入価格は入力0.75ドル、脚注に「12月31日で終了」

価格は本文にこう書かれています。「3.7 Flash is available through the end of the year at an introductory price of $0.75/1M input tokens and $3.75/1M output tokens.」。入力100万トークンが0.75ドル(約120円)、出力100万トークンが3.75ドル(約600円)です。

冒頭では、この価格を「with an introductory price of half the original 3.6 Flash cost per million tokens(100万トークンあたりの費用が、もとの3.6 Flashの半額となる導入価格で)」と説明しています。半額という表現は原典どおりです。

ただし本文の末尾に脚注があります。「Introductory pricing expires on December 31, 2026. Starting January 1, 2027, $1.50/1M input tokens and $7.50/1M output tokens will apply.」

半額なのは2026年12月31日までで、2027年1月1日からは入力1.50ドル、出力7.50ドルになります。1.50ドルは、もとの3.6 Flashと同じ水準です(ベンチマーク表では3.6 Flashも現在は同じ0.75ドル・3.75ドルで、2027年1月1日からは両方が1.50ドル・7.50ドルになります)。値下げというより、年内限定の導入キャンペーンと読むのが正確だと思います。

なお日本語版には、この脚注に「初回特別価格は Gemini 3.6 Flash にも適用されます。」という一文が追加されています。英語版の脚注(注1)にこの一文はありません。

ただし英語版でも、同じページのベンチマーク表で3.6 Flashの価格が0.75ドル・3.75ドルと米印付きで並び、表の下に「For 3.6 and 3.7 Flash, introductory price expires on December 31, 2026.」と書かれています。

しかもこのベンチマーク表の画像は、日本語版のページにも同じものが載っています。適用範囲そのものは同じで、日本語版が脚注にも重ねて書いているという違いです。

個人が触れる経路として原典が挙げるのはSparkだけ

どこで使えるのかも、読み違えやすい部分です。

原典が挙げている提供先は3つです。開発者向けはGoogle AntigravityとGemini API(Google AI StudioおよびAndroid Studio)法人向けはGemini Enterprise Agent PlatformとGemini Enterpriseアプリ、そして個人向けはGeminiアプリのSpark経由です。

Sparkは、Google AI ProとUltraの契約者が160か国以上で使える常時稼働の個人向けエージェントで、この日から3.7 Flashを使うようになりました。

つまり個人が触れる経路は、原典に書かれている限りではSparkだけです。Geminiアプリの通常のモデル選択に3.7 Flashが加わるとは書かれていません。英語版の記事本文で「Gemini app」が出てくるのは、このSparkの一文の1回だけです(ページ全体では3回ですが、残る2回はサイト共通のナビゲーションの項目名です)。

無料ユーザーへの提供、コンテキスト長、知識のカットオフ、Vertex AIやGemini CLIでの提供、3.6 Flashの提供終了予定は、いずれも書かれていません。日本固有の提供時期や日本語での評価についても記述はありません。

なお、その前日にあたる日本時間8月13日23時には、GitHub CopilotのモデルピッカーにもGemini 3.7 Flashが段階提供で追加されています。対象はCopilot Pro、Pro+、Max、Business、Enterpriseで、課金はプロバイダーの提示価格にもとづく従量制です。

EnterpriseとBusinessの管理者は「Gemini 3.7 Flash Preview」のポリシーを有効にする必要があります。

所感:値下げの記事は、脚注から読むようになった

気になったのは、3.6 Flashからわずか3週間で次が出たことです。前の世代を使い込む前に、比較表の相手が入れ替わっていきます。

もう1つは、個人が触れる経路として原典が挙げるのがSparkだけだったことです。Google AI ProかUltraに入っていない人には、この発表で変わるものが今のところありません。

ベンチマークの数字は伸びていて、開発者にとっては歓迎される更新だと思います。ただ、名前の数字が上がるたびに自分の環境で何が変わるのかを確かめるのは、だんだん手間になってきました。

④Geminiの「見える透かし」を消せる設定が追加(8月14日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

Googleが、Geminiで生成した画像・動画・楽曲に入る可視ウォーターマークを、設定でオフにできるようにしました。The Vergeによれば、これはNano BananaとOmniで生成したコンテンツの右下に出る「きらめき(sparkle)」を指します。

公式ヘルプによると、動画では永続的なオーバーレイとして表示され、楽曲では音楽トラックとともに作られる動画やビジュアルプレーヤーのほうに表示されます。日本時間8月14日22時39分のことです。

対象は画像のNano Banana、動画のOmni、楽曲のLyria

対象になるのは3系統です。画像のNano Banana、動画のOmni、楽曲のLyriaで生成したコンテンツに入る、目に見える透かしです。

切り替えができるのはGeminiアプリとAI動画編集ツールのFlowで、設定の場所は「Settings > Media Watermark」。数日かけて順次展開されます。Google検索への展開は「coming next(次に来る)」と予告されています。

Google LabsとGemini、AI Studioを担当するJosh Woodward氏は、この変更を「Papercut fixed(細かい引っかかりを直した)」と表現し、可視の透かしを「now optional(これからは任意)」と述べています。生成した画像を仕事で使いたいときに透かしが邪魔になる、という声はかねてありました。

ただし例外があります。Josh Woodward氏の投稿とThe Vergeは「可視の表示が法律で義務づけられている国」では切り替えを出さないとだけ述べ、国名を挙げていません。

公式ヘルプは、この法律の話とは別の条件を挙げています。インド・韓国・ベトナムでは、AI Ultraの定期購入者にだけこの設定が表示される(それ以外の人には可視の透かしが自動で適用される)と書かれています。ヘルプはこの3か国を挙げる理由を書いておらず、法律を根拠だとも述べていません。あわせて、仕事用・学校用のアカウントでGeminiアプリを使っている場合、この設定は利用できません

見えないSynthIDとC2PAは残り、確認は従来どおりできる

見える透かしを消しても、出所の記録が消えるわけではありません。

目に見えないSynthIDの透かしと、C2PAのメタデータは引き続き埋め込まれます。GeminiやGoogle検索でAI生成かどうかを確認する経路は、これまでどおり残ります。TechCrunchによれば、Googleは開発者が自前のアプリでローカル検証できるライブラリ「Credentio」もオープンソースとして公開するとしています。

つまり今回変わったのは「誰の目にも見える印」だけで、機械が読む印はそのままです。見た目の問題を解いて、検証の仕組みは維持する、という切り分けになっています。

告知はX投稿と公式ヘルプで、ブログには出ていない

この項目には、扱いに注意が要る点があります。

ブログでの告知はありません。blog.googleのRSSにもGeminiのリリースノートにも、該当する記事は出ていませんでした。ただし公式ヘルプには専用のページがあります

Geminiの公式アカウントは同日23時52分に、Josh Woodward氏の投稿を引用する形で告知しています。ただしこの投稿の本文には外部へのリンクが1つも張られていません

書かれているのは「数日かけて順次展開する」「見えないSynthIDの透かしとC2PAのメタデータは常に背景に埋め込まれたまま残る」「設定を開いて『Show watermark』をオンかオフにすれば、以後の画像・動画・楽曲すべてに適用される」の3点で、条件を書いたヘルプページへの導線はありません。

条件まで書かれたページは、Geminiアプリのヘルプ「Gemini アプリでウォーターマークの設定を管理する」(support.google.com/gemini/answer/17405358)にあり、日本語版も公開されています。

④の告知内容と適用条件の確認に使ったのは、Josh Woodward氏の投稿、Geminiの公式アカウントの告知、Geminiアプリの公式ヘルプページ、そしてThe VergeとTechCrunchの報道です。

このほか、Credentioの公開先はGoogle for Developersブログの記事で、Josh Woodward氏のスレッドのリンク先はblog.googleの別記事で確認しています。

書かれていないことも残ります。X投稿と報道は日本に触れていません(Josh Woodward氏の投稿、The Verge記事、TechCrunch記事を全文取得して数え、いずれも「Japan」0回)。ただし公式ヘルプは、設定が表示されない例外としてインド・韓国・ベトナムと仕事用・学校用アカウントだけを挙げており、日本はその例外に入っていません。日本語版のヘルプも公開されています。

料金プランによる差は、公式ヘルプに書かれています。インド・韓国・ベトナムでは、AI Ultraの定期購入が設定表示の条件です。一方、すでに生成済みのコンテンツから後から透かしを消せるかどうかは書かれていません。ヘルプは画像について「新たに生成されたすべての画像」に表示されるとだけ述べています。

検証ライブラリCredentioについては、TechCrunchが記事中からGoogle for Developersブログの記事(8月13日)にリンクしており、そこに「リポジトリは mediaprovenance.googlesource.com で公開している」と明記されています。

なお、Josh Woodward氏のスレッドから張られているのは、AI生成メディアの見分け方を説明したblog.googleの別記事で、Credentioには触れていません。

所感:条件はヘルプに書いてあるのに、告知はポストひとつ

使い勝手としては、素直にありがたい変更です。生成した画像をそのまま使いたいのに、右下のきらめきが理由で使えない場面は実際にありました。

引っかかったのは、告知の出し方のほうです。公式ヘルプには条件まで書いたページがあるのに、ブログにはひとことも出ておらず、担当役員のポストが実質の告知になっています。透かしという、出所の信頼に関わるテーマの変更としては軽い扱いに見えました。

見えない印は残るという設計自体は妥当だと思います。ただ、ポストの短い文からは、誰が対象なのかを読み取りにくい。条件を書いたヘルプがあるのなら、そちらへの導線をもっと目立たせてほしいところです。

⑤Twitchの配信が既定でAmazonのAI学習に、除外設定を追加(8月13日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

Twitchが、配信者のコンテンツをAmazonの生成AIモデルの学習に使うことを断れる設定を追加しました。Ars Technicaが日本時間8月13日6時に報じています。

対象は配信・VOD・クリップ・チャット・画像とテキスト

新しく付いた設定の文言は、404 Mediaが引用したところによると「Allow your channel content to train generative AI content models at Amazon.(あなたのチャンネルのコンテンツを、Amazonの生成AIコンテンツモデルの学習に使うことを許可する)」です。

対象になるのは配信、VOD、クリップ、チャット、そしてチャンネル上の画像とテキスト。用途は、テキスト・音声・画像・動画を生成または合成するAmazonのモデルの、将来の学習と説明されています。

設定場所は www.twitch.tv/settings/security の「Security and Privacy」内にある「Generative AI Training」のトグルです。

なお、このトグルをオフにしても止まらないものがあります。TwitchとAmazonが、プライバシー通知に記載された他の目的で使うことは続きます。AutoModのようなAI機能や、推薦、スポンサー支援などがこれにあたります。

設定は「Generative AI Training」、既定はオン

この件でいちばん重いのは、設定が付いたこと自体ではありません。全ユーザーが既定でオンになっていることです。

つまり配信者は、これまで自分のコンテンツが学習に使われることに、明示的に同意した覚えがないまま対象になっていたことになります。断りたい場合は、自分で設定画面を開いてオフにする必要があります。

WIREDによると、UserVoiceのフォーラムでは16,000人を超える配信者が、この既定オンに反対を表明したとのことです。同じくWIREDによれば、プロダクト責任者のMike Minton氏は、既定をオフにすると「誰も参加しない」と述べたとされています。

2年以上前から使われていたとArs Technicaが指摘

もう1つ、時間の話があります。

Ars Technicaは、Amazonが実際にTwitchのコンテンツをAI学習に使い始めたのは少なくとも2年以上前だと指摘しています

根拠として挙げているのは、2024年のThe Informationのイベントで、当時のTwitchの収益化責任者(chief monetization officer)だったMike Minton氏が学習利用を認めていたことです。AmazonがTwitchを買収したのは2014年です。

またWIREDは、2024年3月から有効になっているTwitchの利用規約に、生成AIの学習に使えるとは明示されていなかったと報じています。

書かれていないことも確認しておきます。Twitchはいつから学習に使っていたかを明示していません。Ars Technicaも問い合わせたうえで、回答待ちと明記しています。

Twitch側が示す対価や補償の制度、そして過去に学習へ使われたデータを削除できるかどうかは、3本の報道のいずれにも出てきません。ただしArs Technicaは、配信者が断りたくなる理由の1つとして「金銭的な見返りがないこと(a lack of financial benefit)」を挙げています。

日本での扱いや日本語での告知も見当たりませんでした(Ars TechnicaとWIREDは全文、404 Mediaは途中から会員限定(無料の会員登録で全文が読める)のため登録前に公開されている冒頭部分を取得して数え、いずれも「Japan」0回)。

なおTwitchのサポートページ本文はJavaScriptで描画されるため直接取得できず、文言の引用は報道経由です。

所感:既定オンでなければ誰も入らない、と言い切った

この件で目を引いたのは、責任者の発言がそのまま報じられていることです。既定をオフにすると誰も参加しない。だから既定をオンにした。仕組みとしては正直な説明だと思います。

同時に、それは「参加してほしい側の都合で既定を決めた」と認めていることにもなります。断る権利は用意されているものの、気づくかどうかは本人任せです。設定画面のどこにあるかを知らない人のぶんは、そのまま集まり続けます。

配信をしていない読者にも、他人事ではないと感じました。自分が使っているサービスの利用規約に書かれていないまま、既定でオンになっている項目が他にもあるかもしれない、という話に読めるからです。

⑥ChatGPTのmacOS版がアプリ操作を記録、既定はオフ(8月14日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

ChatGPTのmacOSアプリに「Computer History」という機能が追加されました。日本時間8月14日5時15分、OpenAIのAri Weinstein氏がXで告知しています。

記録するのは操作イベント、画面の撮影はしない

この機能は、ChatGPTとCodexが、利用者の選んだアプリやWebサイトでの操作を参照できるようにするものです。毎回状況を説明し直さずに作業を続けられるようにする、という位置づけです。

記録するのは操作イベント(interaction events)だと書かれています。そして記録しないものが明示されています。スクリーンショット、画面録画、マイク入力、システム音声は記録しません。プライベートブラウジングも含まれません。Ari Weinstein氏はX投稿で、シークレットタブやプライベートタブの内容は自動的に無視されると補足しています。

リリースノートが挙げる利用者側の操作は3つです。一時停止、対象となるアプリやサイトの選択、そしてタイムラインに並んだ項目の確認と削除です(製品ドキュメントはこれに加えて、機能そのものをオフにすること、直近10分・1時間・1日・全履歴をまとめて消すことも挙げています)。

The Vergeは、OpenAIの開発者体験チームのDominik Kundel氏によるデモとして、最後に編集した文書を探す、Slackで共有したかを確認する、午前中の作業を振り返る、といった使い方を紹介しています。同記事はこの機能を「Windows Recallに似ているが、あの不気味なスクリーンショットはない(それでもやや不気味)」と評しています。

対象はPro・Business・Enterpriseで既定はオフ

提供条件は明確です。原典の逐語は「Computer History is off by default and available to Pro, Business, and Enterprise users.」

既定はオフで、対象はPro、Business、Enterpriseの3プランです。BusinessとEnterpriseについては、管理者が許可して初めてメンバーがオプトインできるという二段構えになっています。

対象OSはmacOSアプリのみです。

Computer Historyの節には、Windows、iOS、Androidの記載がありません(Computer Historyが載っているのはリリースノートの米国時間8月13日のセクションで、翌8月14日のセクションには別項目としてAndroid版の改善とLinuxデスクトップ版の公開プレビューが載っていますが、いずれもComputer Historyの話ではありません)。

EEA・英国・スイスは対象外、日本は除外に入っていない

地域の条件も書かれています。EEA(欧州経済領域)、英国、スイスでは現時点で提供されません

注意したいのは、除外地域として挙がっているのがこの3つだけで、日本は入っていないことです。ただし日本で使えると明記されているわけでもありません。当該2日分のセクション本文4,288字を数えたところ、「Japan」も「日本」も0回でした。

ほかに書かれていないことも多く残ります。リリースノートには、記録したデータの保存期間も、保存場所が端末内かサーバーかも、暗号化の有無も書かれていません(Computer Historyが載る米国時間8月13日のセクションに「encrypt」は0回で、ページ全体を数えても0回です)。

学習に使われるかどうかも、8月13日・14日のセクションには書かれていません(「train」「training」いずれも0回)。ただしリリースノート全体を数えると学習に触れた記述は複数あり、たとえば7月23日のChatGPT Healthの節に「are not used to train our foundation models or target ads」とあります。

ただしOpenAIの製品ドキュメントには、一時的な操作イベントのファイルはMac内に置かれて48時間後に削除されること、要約を作るときにOpenAIのサーバーで処理され、処理後は保持されず(保持の例外は法律で求められる場合のみ)、学習にも使われないこと、生成されたメモリはローカルに残り「Computer Historyによる暗号化はされていない」ことが明記されています。

ただし同じドキュメントは、メモリを後のチャットで使うときにはメモリの内容と操作イベントが文脈として含まれることがあり、そのチャットの内容はデータ管理の設定次第でOpenAIのモデル改善に使われうるとも書いています。学習に一切使われないという話ではありません。

Computer HistoryのWindows版・Linux版への展開予定、Plus・Free・Goが将来対象になるかも書かれていません。

なお、The Vergeの見出しは「クリックとキー入力を記録」です。OpenAIのリリースノートでComputer Historyを説明した節(米国時間8月13日のセクション)には「click」も「keystroke」も「keyboard」も0回で、「操作イベント」としか書かれていません。

ただし製品ドキュメントには「イベントにはクリック、タイピング、キーボードショートカット、アプリの切り替え、macOSのアクセシビリティ機能が公開する情報が含まれうる」と明記されており、The Vergeの見出しはこの記述に沿ったものです。

所感:Windows Recallとの距離をどう測るか

The VergeがWindows Recallを引き合いに出していましたが、私も最初の感想は同じでした。

OpenAIが違いを作ろうとしている部分ははっきりしています。画面を撮らない、既定はオフ、対象アプリを選べる、履歴を消せる。先例を意識した設計に見えます。

それでも引っかかるのは、リリースノートに保存場所も保存期間も書かれていないことです。何を記録しないかは丁寧なのに、記録したものがどこに何日残るのかは告知に出てきません。

製品ドキュメントまで下りると、操作イベントのファイルは48時間後に削除されると書かれています。いちばん知りたい情報が告知側にないのが引っかかりました。

⑦Claudeの透かしは隠し文字なし、追加トークンなしで料金も据え置き(8月15日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

Anthropicが、Claudeのテキスト透かしについて仕組みをQ&A形式で公開しました。日本時間8月15日4時16分の公開です。

次の単語を選ぶときの「ランダムさの源」を差し替える

冒頭に要点が箇条書きで並んでいます。「品質や内容に実用上の影響を与えない方式を使っている」「透かしのある文章とない文章の違いは、読者には区別できない」「テキストには何も追加されず、隠し文字もない」「追加のトークンを必要としないので、料金が上がることもない」「識別情報を含まず、特定の個人・組織・チャットにはたどれない」

もう1点、「透かしはClaude固有のものではない。EUは8月2日以降、域内市場に提供するAIプロバイダーにAI生成コンテンツの表示を義務づけており、他の主要なモデル開発企業も同じ行動規範に署名して独自の透かしを実装する」と並んでいます。

仕組みの説明は具体的です。大規模言語モデルは1語ずつ生成し、そのたびに候補のなかから選びます。「今日の天気は寒くて…」の次に来る語は、意味の通る候補が複数あって、どれを選んでも同じくらい自然な場面が何度も現れます。

透かしは、この「どちらでも同じくらい良い選択」のランダムさの源を差し替えることで、応答にパターンを残します。読者には検出できず、それを符号化した鍵を持つ者にだけ検出できる、という設計です。

原典はモノポリーの比喩を使っています。サイコロを振る代わりに円周率の数字の並びを使って駒を進めても、プレイヤーにとっても勝敗にとっても違いはない。ただし後から手順を見返して円周率の値を知っていれば、それが円周率を使った可能性が高いゲームかどうかは分かる、という説明です。

方式はGoogle DeepMindがNature誌で2024年に発表したSynthID-Textの一種で、2022年のScott Aaronson氏の提案にさかのぼる系統だとしています。

校正ではほとんど乗らず、翻訳では乗る。コードは乗りにくい

どこに透かしが乗るかも整理されています。透かしはClaudeが選んだ語にだけ適用されます

人が書いた文章をClaudeが校正した場合、返ってくるのはたいてい軽く手を入れただけのもので、ほとんどの語は人のものです。そのため透かしが付く先がほとんどありません。逆に翻訳には乗ります。翻訳ではすべての語をClaudeが選ぶからです。

事実に関わる箇所では薄くなります。原典の例は「アイザック・ニュートンの最も有名な著作は『プリンキピア…』」で、次に来るのは「マテマティカ」しかありません。正解が1つしかない場所では、透かしのための選択の余地がないため適用されません。

コードは一般に、ほかの一部の形式の文章より乗りにくいとされています。用語を変えると壊れる場所には適用されないためです。ただしコード内のコメントのように、どちらの言い回しでも構わない箇所には乗ることがあると書かれています。

耐久性についても答えています。「軽い編集ではおそらく完全には消えない。全部の語を置き換える完全な書き直しなら消える」。そのうえで、そこまで書き直したものをAI生成と呼べるかは議論の余地がある、と付け加えています。

検出APIは「まもなく」、古いモデルは数か月かけて

前回の記事で空白だった部分にも答えが出ています。

「まもなく透かしの検出APIを提供する。実装の詳細を詰めている最中だ」と書かれています。前回の時点では「今後の技術文書で共有する」までしか分かっていませんでした。

2026年8月2日より前に出たモデルについては、EU法の経過措置があり、透かしの追加に取り組んでいる。今後数か月かけて展開するとされています。

画像などのファイルは別扱いです。.pngや.jpg、.svgのような対応形式では、C2PAのコンテンツクレデンシャルという署名付きの注記がメタデータに付きます。原典は「これは透かしとはまったく別のもので、ファイルの中身は何も変わらない。埋め込まれても隠されてもいない」と明記しています。

導入の理由はEU AI Actへの対応で、Anthropicを含む約190の署名者が2026年7月に行動規範に署名したとしています。ただし適用範囲はEU域内に限りません。原典は「地域ごとに範囲を絞る恒久的な手段がまだないため、開始時点では世界中に適用する」と書き、別のやり方も引き続き検討して更新があれば共有するとしています。

透かしが証明できるのは「Claudeが何らかの形で関わった可能性が高い」までで、「Claudeが書いた」と「Claudeが大幅に手を入れた」を区別することはできない、とも書かれています。所有権や法的責任は変わりません。

所感:前回の記事で書けなかった空白が埋まった

読み終えて残ったのは、この透かしが何を証明しないか、のほうでした。原典は「Claudeが書いた」と「Claudeが大幅に手を入れた」を区別できないと明記しています。

つまり検出できても、どこまで本人が書いたかは分かりません。学校や職場で線を引く道具にはならない、と原典自身が言っているに等しい書き方です。

そこを曖昧にせず先に書いたのは、誠実だと感じました。検出APIが出れば「判定できる」と受け取る人は出てくると思います。何ができないかを先に置いたのは、そのための予防線でもあるのだと思います。

⑧xAIがGrok 4.6を公開、初日はAPIやCursorから(8月13日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

xAI(サイト上の表記は「SpaceXAI」)が、新しいフラッグシップモデル「Grok 4.6」を公開しました。日本時間8月13日0時37分より前の公開です。

Grok 4.5より長い学習を回してSFTとRL、指数は61

Grok 4.6は、長時間動く自律エージェントと、対話的・視覚的な制作物づくりに重点を置いた改良版と説明されています。

原典は、Grok 4.5より長い補助的な学習ランを、推論と高度な技術概念のためのモデル生成データ・高品質なエンジニアリングデータ・改良したオプティマイザと学習レシピで回し、そこで得た土台の上に教師ありの微調整(SFT)と強化学習(RL)を重ねたとしています。SFTの軌跡はGrok 4.5に作り直させたとも書かれています。

公表されている比較表の数値は次のとおりです。Artificial Analysis Intelligence IndexはGrok 4.6が61、Grok 4.5が56、GPT-5.6 Solが61、Fable 5(Max)が62(表の列見出しはGrok勢が「High」、GPT-5.6 SolとFable 5が「Max」)

ほかにCursorBench v3.2が69.9%(Grok 4.5は66.7%)、DeepSWE v1.1が65.9%(同54%)、Terminal-Bench v3.0が26%(同15.7%)、GDPVal-AA v2が1753(Grok 4.5は1526、GPT-5.6 Solは1728、Fable 5は1741)です。

自社の前世代からの伸びははっきりしていますが、他社との比較では指数が並ぶか、わずかに下という位置づけになります。なおxAIは、他社の数値について「自己申告または公開されている結果のうち最良値」と注記しており、xAI側で測り直したものではありません。

開発者向けドキュメントには、コンテキストが50万トークン、知識のカットオフが2026年2月1日と記載されています。

API価格は原典の逐語で「Pricing starts at $2 per million input tokens and $6 per million output tokens.」、つまり入力100万トークン2ドル(約320円)、出力100万トークン6ドル(約960円)からです。

ドキュメントの料金表では、プロンプトが20万トークン以上になると入力4ドル・出力12ドルに倍増します。高速版はドキュメントの料金表には載っておらず、原典の記事に「Additionally, there is a fast variant which is twice the price.(高速版は2倍の価格)」とあるだけです。

初日はAPIやCursor、枠2倍は2サービス限定

提供の仕方に特徴があります。原典はこう書いています。「Grok 4.6 is available today in Cursor and Grok Build. It’s also available in the API and other partners like OpenRouter, Vercel, and Cloudflare.」

つまり初日から使えるのは、CursorとGrok Buildに加えて、xAIのAPIと、OpenRouter・Vercel・Cloudflareの各ゲートウェイです。なおCursorは、8月14日にSpaceXによる買収完了を公表しています。最初の1週間だけ利用枠が2倍になる特典が付くのは、CursorとGrok Buildの2つです。

つまり新しいフラッグシップが出たのに、原典が初日の提供先として挙げているのは開発者向けの経路だけで、一般のGrokアプリやXについては一言も触れていないという形です。

x.aiの記事本文(実測3,734字)を数えると、grok.com、iOS、Android、SuperGrok、Premium、「Grok app」はいずれも0回でした。一般向けのGrokアプリやXでいつ使えるようになるかは、書かれていません

無料のGrokアプリ利用者が使えるかどうかも書かれていません。「free」は本文の散文には出ず、記事内では見出し直下のボタン「Try for free」と末尾の「Try it in Grok Build for free」の2か所だけで、どちらもGrok Buildへのリンクです。

日本語対応や日本での提供時期にも触れていません(「Japan」「Japanese」いずれも0回)。

重みの公開やライセンスの話も一切ありません(「weights」は0回。「open」はモデルゲートウェイ名の「OpenRouter」として1回出るだけです)。パラメータ数、学習データ量、使った計算資源の数値も記載がありません。

2日後にGitHub Copilotへ。企業向けは既定オフ

その2日後、日本時間8月15日1時17分に、GitHub CopilotのモデルピッカーにもGrok 4.6が段階提供で追加されました

対象はCopilot Pro、Pro+、Max、Business、Enterpriseです。選べる場所はVS Code、Visual Studio、Copilot CLI、Copilotのクラウドエージェント、Copilotアプリ、JetBrains、Xcode、Eclipseとされています。課金はプロバイダーの提示価格にもとづく従量制です。

ここに条件があります。Copilot EnterpriseとBusinessでは、Grok 4.6のポリシーが既定でオフになっており、管理者が有効にしないと誰も選べません。会社で使っている読者は、モデル一覧に出てこなくても不具合ではない、ということになります。

GitHubは内部テストについて、VS CodeとCopilot CLIでのターミナル系のコーディングタスクで良好で、とくに長時間の推論とツール利用が続くタスクで強かったとしています。ただしGitHub側の告知には、ベンチマークの数値も価格の数値もコンテキスト長もプレミアムリクエストの倍率も書かれていません(告知を全文取得して数え、「benchmark」0回、ドル記号0回)。

所感:一般のGrokアプリでいつ使えるかが書かれていない

新しいモデルの発表で、まず開発ツールに入って、一般向けアプリの話が出てこない。この順番が今回いちばん目を引きました。

読み方はいくつかあります。今回の窓ではCursorがSpaceX側に買収されており、提供先が身内で固まっているという見方もできます。エージェント用途に振ったので開発の現場に置いた、とも読めます。どちらにしても、Grokという名前でこれを期待する人の多くは、Xやアプリで触れる人だと思います。

その層に向けた記述が1行もないのは、意図的な省略に見えます。ただし発表に出ていないだけで、x.aiの料金ページの比較表では「Grok 4.6」がFreeを含む全プランにチェック済みでした。

⑨Claude Codeのauto modeが既定に、Windowsだけ遅れ(8月14日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

8月7日にAnthropicが予告していた「8月14日からPro・Max・Teamプランの新規セッションをauto modeで始める」という変更が、実際に行われていました。前回までの記事では予告の段階までしか書けていなかった話です。

ドキュメントは「組み込みの開始モードはauto mode」に

auto modeは、操作のたびに許可を求めるのではなく、分類器が安全性を判定して進めるモードです。公式ドキュメントは現在、こう書いています。「On Pro, Max, and Team plans, the built-in starting mode is auto mode.(Pro、Max、Teamプランでは、組み込みの開始モードはauto modeです)」。現在形になっており、予告ではなく実施済みの記述です。

ただし、すべての利用者が対象というわけではありません。

Enterpriseプラン、Claude ConsoleのAPIキー、claude -pやAgent SDK経由、そしてAmazon Bedrock・Google Cloud’s Agent Platform・Microsoft Foundry・Claude Platform on AWS・サインイン済みのClaude apps gateway経由のセッションは、今も既定が手動のままです。

インストールした直後や、この既定を追加するバージョンへ更新した直後の最初のセッションも、組み込みの既定はauto modeになりません。機能フラグの取得がオフになっている場合も同じです。

~/.claude/settings.json で別のモードを指定していて、ほかの設定ファイルがモードを指定していない人には、auto modeに変えるかを1回だけ聞くプロンプトが出ます。断れば設定は変わりません。プロジェクトや管理者の設定でモードが固定されている場合は、プロンプトは出ず、そのままです。

macOSは2.1.228以降、Windowsは2.1.233以降

ここが予告になかった部分です。切り替えは日付ではなく、バージョン番号で条件が決まっていました

ドキュメントの逐語はこうです。「The built-in auto default requires Claude Code v2.1.228 or later on macOS, Linux, and WSL, and v2.1.233 or later on native Windows. On earlier versions, the built-in default is Manual.」

macOS・Linux・WSLはv2.1.228以降、ネイティブのWindowsはv2.1.233以降でないと、組み込みの既定はautoになりません。それより古いバージョンでは手動のままです。

そしてv2.1.233が公開されたのは日本時間8月15日7時20分、米太平洋時間では8月14日15時20分でした。予告の「8月14日」を米国時間と読めば当日中に間に合っていますが、macOS・Linux・WSLの条件を満たすv2.1.228が3日前に出ていたのに対し、ネイティブWindowsは予告当日の午後に出た版を待つ必要があったことになります。

8月7日の予告記事(本文18,915字)を数え直すと、「Windows」も「macOS」も「Linux」も0回でした。プラットフォームごとに差が出ることは、予告には書かれていませんでした。

8月14日にWindowsで通常コマンドが止まる回帰が発生

さらに、その8月14日に不具合が起きています。

WindowsのGit Bash環境で、フォルダを移動してコマンドを実行し結果をファイルに書く、といった普通のコマンドが、毎回手動の承認を求めるようになりました。v2.1.232(日本時間8月14日8時29分公開)で入った権限まわりの変更による回帰です。

v2.1.233のリリースノートには、この修正が明記されています。「Windows: fixed auto mode repeatedly stopping for manual approval on ordinary cd <dir> && <command> > file Bash commands (a 2.1.232 regression)」

あわせて、Cygwin形式のシンボリックリンクと入力リダイレクト(< file)に関するv2.1.232の権限変更も撤回されました。ただしリリースノートには「範囲を狭めた版を後のリリースで戻す」とあり、恒久的な取りやめではありません。

GitHubのissueには複数の報告が上がっており、日本時間8月14日15時52分の報告には10件、17時18分の報告には6件の賛同が付いています。窓内のClaude Codeのリリースはv2.1.229、v2.1.231、v2.1.232、v2.1.233の4本で、v2.1.230は欠番でした。

なお、実施日は「Permission modes」のページには書かれていません(同ページ62,230字を数えて「August 14」0回)。このページでは、切り替えの条件がバージョン番号だけで表現されています。

ただし同じ公式ドキュメントの週次ダイジェスト「What’s new」のWeek 32(8月3〜7日の回)には、「Starting August 14, auto mode is the default permission mode for new sessions on Pro, Max, and Team plans.」と実施日が明記されています。

実施日はダイジェスト側(code.claude.com/docs/en/whats-new/2026-w32)、必要バージョンは「Permission modes」側にあり、1ページには揃っていません。

Pro・Max・Teamで何人が既定変更の対象になったかの数字は、どの原典にもありません。8月7日の予告記事に出てくる人数は、比較検証に参加した有償テスター1,053人と、管理設定で全従業員550人にauto modeを既定として配ったGarner Healthの事例で、いずれも今回の対象人数ではありません。

所感:予告になかった条件が、あとから3つ増えていた

前回この件に触れたときは、予告の一文しか手元にありませんでした。日付が来て確かめたら、条件が3つ増えていました。バージョン番号で決まること、ネイティブWindowsだけ遅れること、不具合が出たことです。

伏せていたわけではなく、あとから決まったのでしょう。ただ、予告を読んで「その日から変わる」と理解した人にとっては、実際に変わる日が環境によって違ったことになります。

自分が対象かは、立ち上げたときの通知や画面のモード表示で分かります。ただし実施日と必要バージョンが別のページに分かれているのは不親切です。確認を求められる回数が変わったら、まずバージョンを見る。そう覚えておくとよさそうです。

⑩DeepSeek V4-Proが正式版に、重みをMITで公開(8月13日)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

DeepSeekが、V4-Proのプレビュー版を置き換える正式版を公開しました。日本時間8月13日です。API料金の改定も同時に発表され、その新料金が今日の未明に発効しています。これは8月6日に予告されていた「大幅値上げ」の実施回にあたります

重みはHugging FaceにMITで、約1.65兆パラメータ

正式版の内容として挙げられているのは、エージェント性能の大幅な強化、推論量をlow・high・maxから選べるようにしたこと、そしてOpenAIのResponses APIにネイティブ対応してCodexへワンクリックで接続できるようにしたことです。

重みはHugging Faceに、MITライセンスで公開されています。safetensorsの合計は1,650,497,936,906パラメータ(約1.65兆)で、精度はFP4とFP8の混在です(設定ファイルの expert_dtype は fp4 で、DeepSeekのモデルカードはMoEの専門家部分がFP4、それ以外の多くがFP8と説明しています)。

設定ファイルによれば層数61、ルーティング先の専門家が384、トークンあたりに使う専門家が6となっています。コンテキスト長は100万、最大出力は384Kです。

モデルカードのベンチマークは、Terminal Bench 2.1が87.9(プレビュー版は72.1、Kimi K3は88.3、Opus-4.8は85.0)、DeepSWEが62.7(プレビュー版は12.8)などとなっています。いずれも自己申告値で、第三者による検証ではありません。

なお、公式のニュースページ本文には「MIT」も「weights」も「Hugging」も0回でした。重みの公開について、公式のチェンジログには一切書かれていません。ライセンスの確認はHugging Face側で行っています。

新料金は日本時間8月17日1時から、ピークは日中

料金の改定は、この記事にとって時事性の高い部分です。

新料金の発効は協定世界時8月16日16時、日本時間では8月17日1時00分。つまり今日の未明から切り替わっています。逐語は「New pricing takes effect at 16:00 UTC, Aug 16, 2026」です。

新しい料金はピークとオフピークの2本立てになりました。「Off-peak rates are half of the peak rates.(オフピークはピークの半額)」と明記されています。

100万トークンあたりの価格は、deepseek-v4-proで入力のキャッシュヒットがオフピーク0.022ドル・ピーク0.044ドル、入力のキャッシュミスがオフピーク0.66ドル・ピーク1.32ドル、出力がオフピーク1.98ドル・ピーク3.96ドルです。deepseek-v4-flashは入力のキャッシュミスが0.22ドルと0.44ドル、出力が0.66ドルと1.32ドルとなっています。

ピーク時間帯は協定世界時の01:00から04:00と06:00から10:00で、日本時間に直すと10:00から13:00と15:00から19:00にあたります。

アプリとWebでは「Expert Mode」から使える

提供の形も整理されています。アプリとWeb版では「Expert Mode」から利用でき、APIのモデル名は変更されていません(deepseek-v4-pro のまま)。

書かれていないことも確認しました。ニュースページの本文テキストには価格の数字がなく、金額は本文に貼られた価格表の画像と、別の料金ページに掲載されています。旧料金との比較は原典にありません。

ただし本連載が8月7日の記事で同じ料金ページから記録した旧価格(deepseek-v4-proが入力キャッシュミス0.435ドル・出力0.87ドル、deepseek-v4-flashが0.14ドル・0.28ドル)と突き合わせると、V4-Proの出力はオフピークで約2.3倍、ピークで約4.6倍、入力のキャッシュミスは約1.5倍と約3.0倍になります。

8月6日に予告されていた「大幅値上げ」が、この改定で実施された形です。

「Expert Mode」がアプリの無料プランで使えるのか、回数制限があるのかも書かれていません。日本での提供や日本語対応についての記述もありません(「日本」「Japan」いずれも0回)。

モデルカードの本文には「Ollama」「llama.cpp」「GGUF」がいずれも0回で、DeepSeek自身は量子化して手元のPCで動かす方法を案内していません。カードに記載されている実行方法はvLLMとSGLang、そして「How to Run Locally」の節が案内する公式のinferenceフォルダ経由のローカル実行です。

ただしカードの外側、同じHugging Faceのページには「Quantizations」の欄があり、この機種をllama.cpp・Ollama・LM Studioで使うなら量子化版を見よという導線と、派生モデル8件が並んでいます。GGUF版は8月13日にunslothが公開しており、いずれも第三者による量子化です。

所感:ピーク時間帯が、日本の仕事時間とほぼ重なる

料金表で気になったのは、ピークの時間帯です。協定世界時で決まっているので当然ですが、日本時間では10:00から13:00と15:00から19:00です。

日本で仕事をしている時間とほぼ重なります。オフピークが半額ということは、逆に言えば10:00から13:00と15:00から19:00に使うと高いほうだということです。同じ日中でも13:00から15:00と19:00以降は半額です。夜中のバッチなら効きますが、日中の対話には向きません。

世界一律の時間帯を引く以上、どこかの地域が割を食うのは避けられません。ただ、自分がどちらに当たるかは、自分のタイムゾーンに直さないと分かりません。

10本を貫く流れ:CopilotもTwitchも、動いたのは既定値と期限

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

10本を並べて最初に気づくのは、新しいモデルの賢さが主役になっていないことです。モデルの発表は③のGemini 3.7 Flash、⑧のGrok 4.6、⑩のDeepSeek V4-Proと3本ありますが、いずれも読みどころは性能表ではなく、値段や提供条件のほうにありました。

代わりに並んだのは、期限と既定値です。

日付が切られたものが4本あります。うち②と③は「いつまで」の期限、⑩と①は「いつから」の開始日です。②はCopilotの機能が8月18日に消えます。③は半額の導入価格が12月31日で終わります。⑩は新料金が8月17日1時に発効しました。①はPixel 11が8月20日に発売されます。いずれも読者が日付を書き留めれば済む形になっているのが特徴です。

既定値が動いたものが5本です。⑤のTwitchは既定でオンだったことが分かり、除外の切り替えが付きました。⑥のChatGPTは既定でオフです。⑨のClaude Codeは、対象バージョン以降で既定がauto modeに変わりました。

⑧のGrok 4.6は企業向けのCopilotで既定がオフです(③のGemini 3.7 Flashにも同じ管理者ポリシーがあり、新モデルは既定で選べない形が共通しています)。④のGeminiは、これまで必ず入っていた可視の透かしを消せるようになりました。

方向がばらばらなのが目を引きます。事業者に有利な既定(⑤)、利用者に慎重な既定(⑥)、利便性に振った既定(⑨)が同じ5日間に並びました。共通しているのは、どれも設定画面を開かない限り、自分がどちら側にいるか分からないことです。

残る⑦は、既定でも期限でもありません。透かしの仕組みそのものの説明でした。ただしここにも「検出APIはまもなく」「古いモデルは今後数か月かけて」という時間の話が入っています。

つまり10本のうち9本が、日付か既定値の話でした。この並びを見て感じたのは、AIの記事を読むときに見る場所が変わってきたということです。何ができるようになったかより、いつまでに何をするか、そして何もしなければどうなるか。今週はその2つを確かめる週でした。

まとめ:Pixel 11からDeepSeekまで、8月17日の10本

2026年8月17日のAIニュース10選を、1行ずつ振り返ります。

  • Pixel 11が日本で8月20日に発売され、価格は256GBで13万6800円から。ただしGeminiがアプリをまたいで先回りする支援は、日本語版に「現時点では日本未対応」と書かれている
  • Microsoft Copilotが8月18日にポッドキャスト生成とDeep Researchを終了する。Copilot Labsも廃止されるが、時期はアカウントの更新に合わせるとされ日付は示されていない。グループチャットは個別チャットに移り、他の参加者の成果物は見られなくなる
  • Gemini 3.7 Flashが公開され、入力100万トークンは0.75ドル。ただし脚注に「導入価格は12月31日で終了、2027年1月から1.50ドル」と書かれている
  • Geminiで生成した画像・動画・楽曲の見える透かしを、設定で消せるようになった。見えないSynthIDとC2PAは残るため、AI生成かどうかの確認は従来どおりできる
  • Twitchの配信・VOD・クリップ・チャットが、既定でAmazonの生成AI学習の対象になっていた。除外のトグルが追加されたが、既定はオンのままである
  • ChatGPTのmacOS版に、選んだアプリやサイトの操作を記録する機能が付いた。既定はオフで対象はPro・Business・Enterprise、EEA・英国・スイスは対象外
  • Claudeの透かしはSynthID-Text方式で、テキストに何も追加せず隠し文字も入れない。追加トークンが出ないため料金は変わらず、速度への影響も無視できる程度とされ、検出APIは「まもなく」提供される
  • xAIがGrok 4.6を公開したが、原典が初日の提供先として挙げたのはAPI・Cursor・Grok Buildなど開発者向けの経路だけ。2日後にGitHub Copilotへ入り、企業向けは管理者が有効にしないと選べない
  • Claude Codeのauto modeが8月14日に既定になった。ただしネイティブWindowsはv2.1.233以降が必要で、その手前のv2.1.232では通常コマンドが止まる回帰が出た
  • DeepSeek V4-Proが正式版になり、約1.65兆パラメータの重みがMITで公開された。API料金は日本時間8月17日1時からピークとオフピークの2本立てに変わった

とくに取り違えやすい点を、4つ挙げておきます。

  • ③を「Geminiが恒久的に半額になった」と読むと外します。原典の脚注に「導入価格は2026年12月31日で終了し、2027年1月1日から入力1.50ドル・出力7.50ドルが適用される」とあり、半額なのは年内までです
  • ①を「Pixel 11を買えばGemini Intelligenceがすぐ使える」と読むと外します。日本語版は、アプリをまたいで先回りする支援について「現時点では日本未対応」と明記し、日本向けには順次展開するとしています
  • ⑤を「Twitchが新しくAI学習を始めた」と読むと外します。Ars Technicaは、Amazonが学習に使い始めたのは少なくとも2年以上前で、2024年のイベントで当時の収益化責任者が学習利用を認めていたと指摘しています
  • ⑨を「8月14日から全員のClaude Codeが自動承認になった」と読むと外します。切り替えの条件は日付ではなくバージョンで、ネイティブWindowsはv2.1.233以降。Enterpriseや各クラウド経由は今も手動が既定です

今週の10本は、AIが何をできるようになったかではなく、いつまでに何をするか、そして何もしなければどうなるかが並んだ週でした。

気になったニュースがあれば、各社の公式発表にも目を通してみてください。数字と但し書きは、たいてい原典のほうが正確です。

よくある質問(FAQ)

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

Q1. Copilotで今日中にやっておくことはありますか。

グループチャットを使っていた人と、ポッドキャスト機能で作ったものがある人は、今日のうちに保存することをおすすめします。アカウントの更新は8月18日から始まります。グループチャットは個別チャットに移り、自分のメッセージと成果物は残りますが、他の参加者が書いたプロンプトや作った成果物、画像にはアクセスできなくなります。ポッドキャストはWeb版Copilotのライブラリから個別に保存できます。Copilot Labsで作った3Dアセットや音声クリップも引き継がれません。なお、更新のタイミングはアカウントによって異なる場合があるとされており、全員に行き渡る時期は書かれていません。

Q2. Pixel 11を買えば、AIの新機能はすぐ使えますか。

すべてが使えるわけではありません。日本語版の記事は、Geminiがアプリをまたいで複数手順のタスクを処理する先回りの支援について、「現時点では日本未対応ですが、今後、様々なアプリへの対応などを通して」と書き、「これらの機能は、日本向けに順次展開されます」としています。具体的な時期は書かれていません。一方で、約400フレームから1枚を切り出すマジック キャプチャー、カメラのファインダー内からの「かこって検索」といったカメラ関連の機能には、日本未対応の断りが付いていません。ただしAI 音声入力は、「現時点では日本未対応」と書かれた章の中にあります。

Q3. Claudeで書いた文章の透かしは、編集すれば消せますか。

原典は「軽い編集ではおそらく完全には消えない。全部の語を置き換える完全な書き直しなら消える」と書いています。そのうえで、そこまで書き直したものをAI生成と呼べるかは議論の余地がある、と付け加えています。なお透かしはClaudeが選んだ語にだけ乗るため、人が書いた文章をClaudeに校正させた場合は、ほとんど乗りません。逆に翻訳にはすべての語をClaudeが選ぶので乗ります。透かしが証明できるのは「Claudeが何らかの形で関わった可能性が高い」までで、書いたのか手を入れただけなのかは区別できないと明記されています。

筆者より

前回の記事から5日空きました。そのぶん今回は窓を広げ、8月12日10時から8月17日8時10分までを対象にしています。日付が数日前のニュースが混ざっているのはそのためです。

窓を広げて分かったのは、米国の週末が想像以上に静かだということでした。8月15日は日本時間の未明に数件あっただけで、16日は新規の発表がほぼゼロです。OpenAIのブログ(openai.com)は13日が最後で、⑥で使ったヘルプセンターのリリースノートに14日分があった程度、Meta Newsroomも13日、Mistral(フランス)の公式ブログは8月11日が最後で、窓内には記事がありませんでした。中国勢ではDeepSeekが8月13日にV4-Proの正式版を出しています(⑩)。10本すべてが12日から15日に収まり、うち8本が13日と14日に固まっているのは、選び方の偏りではなく、実際にそこにしか発表がなかったからです。

いちばん時間をかけたのは③です。半額という言葉が見出しになる話だったので、価格の段落で満足しかけました。ページの末尾まで下りて脚注を読んだところで、期限が書いてあることに気づきました。同じ発表でも、日本語版の脚注には「初回特別価格は Gemini 3.6 Flash にも適用されます。」という一文があり、英語版の脚注にはありません。英語版では同じ内容がベンチマーク表の注記に置かれており、その表の画像は日本語版のページにも同じものが載っていました。言語版の差は、適用範囲の差ではなく、日本語版が脚注にも重ねて書いているかどうかの差でした。

⑦は前回の宿題でした。前回は「テキストに織り込む」としか書けず、仕組みが分からないまま出しています。今回それが埋まったので、続報として入れました。Google Store 表参道の開業と入れ替える形になりましたが、前回読んでくださった方への答え合わせを優先しました。

10選に入れなかったもので、迷ったものが3つあります。1つ目はAnthropicの認証障害です。日本時間8月17日の朝6時58分から7時34分まで、claude.ai・Claude Code・Coworkなどでログインできない状態が36分続きました。今日の朝に体験した方もいるはずで時事性は高いのですが、36分と短く、原因の説明も出ていないため見送りました。2つ目はCursorがSpaceXに買収された件です。見出しは強いのですが、原典に金額も条件も従業員の扱いも書かれておらず、読者が取れる行動もありませんでした。3つ目はLINEのメッセージ編集機能です。日本の読者にはいちばん届く話ですが、報道された内容にAIへの言及が1つもなく、AIニュースとして扱うのは筋が通らないと判断しました。

オープンウェイトの公開では、もう1件迷ったものがあります。Alibabaが日本時間8月13日17時1分に、Qwen3.8-27BのFP8量子化版をApache 2.0でHugging Faceに公開しています。ダウンロードは35万件を超えていて反響は大きいのですが、既存モデルの量子化版であって新しいモデルではないため、今回の0813チェックポイントの重みが新たに公開された⑩とは扱いを分けました(V4-Proはプレビュー版の重みも4月にMITで公開されています)。

事実関係の誤りや新しい情報にお気づきの点があれば、コメント欄で教えてください。

参考資料

  • Google Japan Blog「Google Pixel 11 が登場 : 6 つの新機能」および英語版「7 can’t-miss updates from our Pixel 11 launch」(日本での予約と発売の日程、先回り支援について「現時点では日本未対応」と書かれていること、40以上のアプリ、Magic Captureの約400フレーム、AI音声入力、ロック画面の位置情報インサイト、英語版に日本への言及が0回であることを確認)/同ブログのPixel 11シリーズ紹介記事(Google Storeの税込価格と米国価格を確認)
  • Microsoft サポート「Updates to Copilot and the Microsoft 365 Copilot app」、廃止機能のFAQ、および更新案内からリンクされた専用ページ「Podcasts is being retired in Copilot app」「Deep Research is being retired in the Copilot app」(2つのCopilotアプリの統合、グループチャットが8月18日から個別チャットへ移行し他の参加者の成果物にアクセスできなくなること、ポッドキャストが8月18日以降利用不可でダウンロード保存が可能なこと、Deep Researchの終了と、代替のResearcherがMicrosoft 365 Premium加入者向けであること、既存レポートがチャット履歴から閲覧・Word保存できること、Copilot Labsの廃止、Micoの移行、OneDriveへのファイル移動、更新案内と廃止機能FAQで記載内容が分かれ、両方に載っているのはグループチャットだけであること、ポッドキャストの保存手順とResearcher/Microsoft 365 Premiumの記載が専用ページ側にあること、4ページの英語版いずれも「Japan」が0回であること、金額もどのページにも示されていないこと、ただし更新案内には「Will I need to pay to use the Copilot app?」の節があり無料での継続利用とMicrosoft 365への加入案内が書かれていること、日本語版はポッドキャスト専用ページだけが廃止の告知まで訳されていることを確認)/GeekWire(初報の公開時刻)
  • Google The Keyword「Gemini 3.7 Flash: our most intelligent workhorse model」および日本語版(3.6 Flashから3週間、導入価格が入力0.75ドル・出力3.75ドル、脚注に「導入価格は2026年12月31日で終了、2027年1月1日から1.50ドル・7.50ドル」とあること、ベンチマーク5項目、Gemini SparkがGoogle AI Pro/Ultraの160か国以上で本日から使用すること、個人向けの提供経路としてSparkのみが挙がっていること、CBRNとサイバー攻撃のセーフガード更新、3.6 Flashにも初回特別価格が適用されることが、両言語版に載っている同じベンチマーク表の注記に書かれており、日本語版ではさらに脚注にも書かれていることを確認)/Google DeepMind「Eval-Methodology-Gemini 3-7-Flash」(deepmind.google/models/evals-methodology/gemini-3-7-flash。ベンチマーク表の下にURLだけが印字された4ページのPDF。FrontierCode 1.1とAutomationBenchが公式の公開リーダーボード由来、DeepSWE v1.1は3.6 Flash側が公開リーダーボードで3.7 Flash側が自社測定であることを確認)/GitHub Changelog(Copilotへの段階提供と管理者ポリシー)
  • Josh Woodward氏(Google Labs/Gemini/AI Studio担当VP)およびGemini公式アカウントのX投稿(可視透かしを任意にすること、対象がNano Banana・Omni・Lyriaであること、GeminiとFlowで先行しGoogle検索は「次」、見えないSynthIDとC2PAが残ること、法律で義務づけられた国では提供されないこと、設定場所と段階展開を確認)/Gemini アプリ ヘルプ「Gemini アプリでウォーターマークの設定を管理する」(日本語版あり。対象メディア別の挙動、インド・韓国・ベトナムではAI Ultraの定期購入者にのみ設定が表示されること、仕事用・学校用アカウントでは利用できないこと、除外列挙に日本が入っていないことを確認)/Google for Developers ブログ(検証ライブラリ Credentio の公開先が mediaprovenance.googlesource.com であることを確認)/blog.google「Making it easier to understand how content was created and edited」(Josh Woodward氏のスレッドのリンク先。2026年5月19日公開で、Credentioへの言及が0回であることを確認)/The Verge・TechCrunch(報道内容と、日本への言及が0回であること)
  • Ars Technica「Twitch content has trained Amazon AI for years, but users can opt out now」/404 Media/WIRED(設定名と場所、既定がオンであること、対象が配信・VOD・クリップ・チャット・画像とテキストであること、オフにしても他の用途では使われること、2024年のイベントで当時の収益化責任者が学習利用を認めていたこと、UserVoiceで16,000人超が反対したこと、「既定オフでは誰も参加しない」という発言、2024年3月からの利用規約に生成AI学習の明示がなかったこと、Ars TechnicaとWIREDの全文および404 Mediaの会員登録前に読める冒頭部分に日本への言及が0回であることを確認。Twitchのサポートページ本文はJavaScript描画のため直接取得できず、文言は報道経由)
  • OpenAI ヘルプセンター「ChatGPT — Release Notes」の2026年8月13日・14日セクション(Computer Historyが操作イベントを記録しスクリーンショット・画面録画・マイク入力・システム音声は記録しないこと、プライベートブラウジングを含まないこと、既定オフでPro・Business・Enterprise対象、Business/Enterpriseは管理者の許可が前提、一時停止と対象選択と削除が可能、EEA・英国・スイスが対象外で日本が除外に挙がっていないこと、当該セクションに「Japan」「日本」「encrypt」「train」が0回であることを確認)/OpenAI Ari Weinstein氏のX投稿(公開時刻とシークレットタブの扱い)/OpenAI 製品ドキュメント「Computer History」(操作イベントのファイルが48時間後に削除されること、メモリはローカルに残り暗号化されていないこと、イベントファイルは処理後に保持されず(保持の例外は法律で求められる場合のみ)学習にも使われないが、メモリを使ったチャットの内容はデータ管理の設定次第でモデル改善に使われうること、イベントにクリック・タイピング・キーボードショートカット・アプリ切り替えが含まれうることを確認)/The Verge(デモ内容と、リリースノートには出てこないが製品ドキュメントには明記されていること)
  • Anthropic「How Claude’s text watermark works」(SynthID-Text方式であること、次の語を選ぶランダムさの源を差し替える仕組み、テキストに何も追加せず隠し文字もないこと、追加トークンが不要で料金が変わらないこと、速度への影響が無視できる程度とされていること、識別情報を含まないこと、校正ではほとんど乗らず翻訳では乗ること、事実に関わる箇所では薄くなりコード本体は乗りにくいこと、軽い編集では消えず完全な書き直しでは消えること、検出APIを「まもなく」提供すること、8月2日より前に出たモデルは今後数か月かけて対応すること、ファイルはC2PAのコンテンツクレデンシャルで別扱いであること、EU行動規範の署名者が約190であること、所有権と法的責任は変わらないことを確認)
  • SpaceXAI(x.ai)「Introducing Grok 4.6」および開発者ドキュメント(Grok 4.5からの改良、比較表の各数値と他社数値が自己申告または公開値の最良値である旨の注記、API価格が入力2ドル・出力6ドル、初日の提供先がCursor・Grok Build・APIおよびOpenRouter/Vercel/Cloudflareで、最初の1週間の利用枠2倍はCursorとGrok Buildであること、コンテキスト50万トークンと知識カットオフ2026年2月1日、本文の散文にgrok.com・iOS・Android・SuperGrok・Japan・weightsがいずれも0回で、「free」はGrok Buildへの誘導にのみ現れることを確認)/x.ai/pricing(プラン比較表の「Grok 4.6」の行が、Free・SuperGrok Lite・SuperGrok・SuperGrok Plus・SuperGrok Heavy・Business・Enterpriseの7プラン全てにチェックであること、提供時期の記載はないことを確認)/GitHub Changelog「Grok 4.6 is now available in GitHub Copilot」(対象SKU、選択できる場所、従量課金、Enterprise/Businessで既定オフであること、告知にベンチマークと価格の数値の記載がないことを確認)
  • Claude Code ドキュメント「Permission modes」およびGitHub anthropics/claude-code のリリース(Pro・Max・Teamで組み込みの開始モードがauto modeであること、macOS・Linux・WSLがv2.1.228以降でネイティブWindowsがv2.1.233以降であること、v2.1.233のリリースノートにWindowsの回帰修正とv2.1.232の権限変更の撤回が明記されていること、Enterprise・Console APIキー・claude -p/Agent SDK・各クラウド経由・サインイン済みのClaude apps gateway経由が手動のままであること、「Permission modes」のページに実施日「August 14」の記載が0回であること、ただし実施日は同じドキュメント内の週次ダイジェスト「What’s new」のWeek 32(code.claude.com/docs/en/whats-new/2026-w32)に「Starting August 14, auto mode is the default permission mode for new sessions on Pro, Max, and Team plans.」と記載され、changelogもv2.1.233に「August 14, 2026」と日付を振っていることを確認)/8月7日の予告記事(本文にWindows・macOS・Linuxがいずれも0回であることを確認)/GitHubのissue(Windows回帰の報告件数と賛同数)
  • DeepSeek API Docs News「DeepSeek-V4-Pro GA Release」および料金ページ、Hugging Face の deepseek-ai/DeepSeek-V4-Pro-0813(エージェント強化とreasoning effortの3段階、Responses APIへのネイティブ対応、アプリ/Webの「Expert Mode」、新料金が16:00 UTC 8月16日=日本時間8月17日1時に発効すること、オフピークがピークの半額であること、ピーク時間帯がUTC 01:00-04:00と06:00-10:00であること、料金表の各数値、重みがMITライセンスで約1.65兆パラメータであること、モデルカードのベンチマーク、ニュースページ本文にMIT・weights・Hugging・日本がいずれも0回であること、モデルカード本文にOllama・llama.cpp・GGUFが0回であること、ただし同じHugging Faceのページの「Quantizations」欄がllama.cpp・Ollama・LM Studio向けの量子化版8件を案内しており、GGUF版は8月13日にunslothが公開済みであることを確認)

※本記事は執筆時点(2026年8月17日)の情報です。各原典は同日夕方に再確認しています。円換算は1ドル160円で計算した概算です。見出しの日付は日本時間です。本記事の対象は日本時間8月12日10時00分から8月17日8時10分までの約4日22時間で、この期間には、日本時間で米国の週末にあたる8月15日(土)と16日(日)がほぼ丸ごと入ります。10の角度から調べました。|
※前回の記事が8月12日で、そこから今日までが記事になっていなかったため、通常より窓を広げています。日付が数日前のニュースが混ざるのはそのためです。米国の週末と日本のお盆が重なり、8月16日以降の新規発表はほぼありませんでした。10本すべてが8月12日から15日に収まり、うち8本が8月13日と14日に集中しています。
※この窓に、10選に入る水準の日本国内発AIニュースはありませんでした。日本を名指しした発表は①のみです。なお、窓内で最も到達力の高かった日本の発表はLINEのメッセージ編集機能ですが、報道された内容にAIへの言及が1つもないため、AIニュースとしては採用していません。
※①の日本円の価格は、今回参照した機能紹介の記事ではなく、同じ日のシリーズ紹介記事に掲載されています(米国価格は英語版の機能紹介記事にも載っています)。機能紹介の日本語版本文5,881字には「円」も「価格」も0回でした。「現時点では日本未対応」と書かれているのは、Gemini Intelligence の章に置かれた機能群(先回りの支援、AI 音声入力、ロック画面の位置情報インサイト)で、章末は「これらの機能は、日本向けに順次展開されます」で結ばれています。マジック キャプチャー以降のカメラ関連の機能には、この断りが付いていません。日本向けの対応時期は「順次展開」「今後」とあるだけで、具体的な日付は書かれていません。
※②の情報は、Microsoftのサポートページ4本(更新案内、廃止機能のFAQ、ポッドキャスト専用ページ、Deep Research専用ページ)に分かれています。更新案内と廃止機能のFAQは扱っている機能がほとんど重なっておらず、両方に載っているのはグループチャットだけです。ポッドキャストとDeep Researchは更新案内ページと各専用ページに、MicoとCopilot Labsは廃止機能FAQ側にのみ記載されています。Copilot Labsの廃止は「アカウントの更新に合わせて行われ、タイミングはアカウントによって異なる」とだけ書かれ、日付は示されていません。日本での適用時期、料金の変更、9月以降の日程、アカウント更新が全員に行き渡る時期は、いずれのページにも書かれていません。日本語の案内は、ポッドキャスト専用ページだけが廃止の告知まで機械翻訳で訳されており、更新案内と廃止機能のFAQは日本語のURLでも英語のまま、Deep Research専用ページの日本語版は廃止前の内容のままでした。Microsoftのサポートページには、本文に公開日時も更新日時も表示されておらず、本記事の日付は初報の報道時刻にもとづくものです。
※③の「半額」は原典の表現ですが、年内限定の導入価格です。脚注に「導入価格は2026年12月31日で終了し、2027年1月1日から入力1.50ドル・出力7.50ドルが適用される」と明記されています。ベンチマークはいずれもGoogleが公表した数値です。本文でスコアの出どころが名指しされているのはWebDev Arena(Arena.aiのリーダーボード)だけですが、Googleの評価方法の資料では、FrontierCode 1.1とAutomationBenchも公式の公開リーダーボードから取得したものとされ、DeepSWE v1.1は3.6 Flash側が公開リーダーボード、3.7 Flash側が自社測定と書かれています。個人向けの提供経路として原典が挙げているのはGeminiアプリのSpark経由のみで、通常のモデル選択に加わるとは書かれていません。無料ユーザーへの提供、コンテキスト長、知識のカットオフ、日本固有の提供時期も記載がありません。
※④はblog.googleにもGeminiのリリースノートにも告知がなく、告知はX投稿と公式ヘルプ(support.google.com/gemini/answer/17405358、日本語版あり)です。料金プランによる差は公式ヘルプに書かれています(インド・韓国・ベトナムはAI Ultraが条件)。すでに生成済みのコンテンツから後から透かしを消せるかどうかは書かれていません。可視表示が法律で義務づけられている国について、X投稿と報道は国名を挙げていません。公式ヘルプも法律には触れておらず、日本にも一切言及していません。別の条件として、インド・韓国・ベトナムではAI Ultraの定期購入者にのみ設定が表示されるとしています。仕事用・学校用アカウントでは利用できません。検証ライブラリCredentioは、Google for Developersブログの記事で mediaprovenance.googlesource.com での公開が明記されています。
※⑤について、Twitchはいつから学習に使っていたかを明示していません。2年以上前という指摘はArs Technicaによるもので、Ars自身がTwitchに問い合わせて回答待ちと明記しています。Twitch側が示す対価や補償の制度、過去に学習へ使われたデータを削除できるかどうかは、Ars Technica・WIRED・404 Mediaのいずれにも出てきません。ただしArs Technicaは、配信者が断りたくなる理由の1つとして「金銭的な見返りがないこと(a lack of financial benefit)」を挙げています。除外のトグルをオフにしても、プライバシー通知に記載された他の用途での利用は止まりません。
※⑥は既定がオフで、対象はPro・Business・Enterpriseに限られます。除外地域として挙がっているのはEEA・英国・スイスの3つのみで、日本は挙がっていませんが、日本で使えると明記されているわけでもありません。ここまではリリースノートに書かれています。一方、保存期間・保存場所・暗号化の有無・学習利用の可否は、リリースノートのComputer Historyの節(米国時間8月13日のセクション)には書かれていません。製品ドキュメントには、48時間で削除されること、メモリはローカルに残り暗号化されていないこと、イベントファイルは処理後に保持されず(保持の例外は法律で求められる場合のみ)、学習にも使われないことが書かれています。ただし同じドキュメントには、メモリを後のチャットで使うときにその内容と操作イベントが文脈として含まれることがあり、そのチャットの内容はデータ管理の設定次第でモデル改善に使われうるとも書かれています。The Vergeの見出しにある「クリックとキー入力を記録」は、リリースノートのComputer Historyの節(米国時間8月13日のセクション)には出てこない語ですが、OpenAIの製品ドキュメントには明記されています。
※⑦の適用範囲は、原典が同じ節で「開始時点から世界全体」と書いており、EU域内に限りません。透かしが証明できるのは「Claudeが何らかの形で関わった可能性が高い」までで、Claudeが書いたのか大幅に手を入れたのかは区別できないと原典が明記しています。人が書いた文章の校正ではほとんど乗らず、翻訳では乗ります。事実に関わる箇所では薄くなり、正解が1つしかない場所には適用されません。コードは一般に、ほかの一部の形式の文章より乗りにくく、コード内のコメントなど任意の選択がある箇所には乗ることがあります。検出APIは「まもなく提供する。実装の詳細を詰めている最中」とされており、現時点では提供されていません。
※⑧のx.aiの記事本文には、一般向けGrokアプリやXでの提供時期、無料ユーザーの可否、日本語対応、重みの公開、パラメータ数のいずれも書かれていません。ただしx.aiの料金ページ(x.ai/pricing)のプラン比較表には「Grok 4.6」の行があり、Free・SuperGrok Lite・SuperGrok・SuperGrok Plus・SuperGrok Heavy・Business・Enterpriseの7プランすべてにチェックが付いています(提供時期は同ページにも書かれていません)。比較表の他社数値は自己申告または公開値のうち最良値で、xAI側の再測定ではありません。GitHub Copilot側の告知にはベンチマークの数値、価格の数値、コンテキスト長、プレミアムリクエストの倍率が書かれていません。
※⑨の実施日は、Claude Codeのドキュメントのうち「Permission modes」のページには記載がありません(同ページを数えて「August 14」0回で、切り替えの条件はバージョン番号だけで表現されています)。実施日は同じドキュメントの週次ダイジェスト「What’s new」のWeek 32(8月3〜7日の回、code.claude.com/docs/en/whats-new/2026-w32)にあり、「Starting August 14, auto mode is the default permission mode for new sessions on Pro, Max, and Team plans.」と書かれています。同ドキュメントのchangelogも各版に日付を振っており、v2.1.233は「August 14, 2026」、v2.1.228は「August 11, 2026」です。切り替えの条件はmacOS・Linux・WSLがv2.1.228以降、ネイティブWindowsがv2.1.233以降です。v2.1.233の公開は日本時間8月15日7時20分(米太平洋時間8月14日15時20分)で、予告の「8月14日」を米国時間と読めば当日中に間に合っています。8月7日の予告記事にはWindows・macOS・Linuxのいずれも登場せず、プラットフォームごとの差は予告されていませんでした。既定が手動のまま残る経路のうち、Enterprise、Claude API(Claude ConsoleのAPIキー)、Claude Platform on AWS、Amazon Bedrock、Google CloudのAgent Platform、Microsoft Foundryについては、8月7日の予告記事も「当面はオプトインのまま」としており、今後1か月のうちにこれらでも既定にする予定だと書いています。予告記事に出てこないのは、claude -pとAgent SDK経由、そしてサインイン済みのClaude apps gateway経由の扱いです。
※⑩の重み公開について、DeepSeekの公式ニュースページには記述がありません。ライセンスとパラメータ数の確認はHugging Face側で行っています。同ページの本文テキストに価格の数字はなく、金額は本文に貼られた価格表の画像と、別の料金ページに掲載されています。旧料金との比較は原典になく、Wayback Machineも取得できませんでしたが、本連載が8月7日に記録した旧価格と比べると、V4-Proの出力はオフピークで約2.3倍、ピークで約4.6倍になります。モデルカードのベンチマークは自己申告値です。「Expert Mode」が無料プランで使えるのか、回数制限があるのかも書かれていません。最新情報は各社の公式発表をご確認ください。
※本記事について、事実関係の誤りや最新情報の追加などお気づきの点がございましたら、ぜひコメント欄でお知らせください。

AIニュース10選【8/17】Copilotが8/18に機能廃止、Pixel 11発売ほか

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