「みなづちAI」はリンクフリーです。リンクを行う場合の許可や連絡は不要です。引用する際は、引用元の明記と該当ページへのリンクをお願いします。
Gemini Omni 1.1で40秒に。ただしVeo 3.1は148秒まで伸びる

みなづちです。
日本時間2026年8月28日の午前1時、Googleが動画生成モデル「Gemini Omni 1.1 Flash」を公開しました。米国時間では8月27日の午前9時にあたります。
公式ブログの一文がこれです。
You can extend videos in 10-second increments up to a total cumulative length of 40 seconds.
10秒ずつ延長でき、累計で最長40秒まで。
40秒の動画が作れるようになった、と読めます。
ところが開発者向けのドキュメントを開くと、別のことが書いてありました。
Output video: 3s-10s
1回の生成は3秒から10秒です。40秒は、延長を積み上げた先にある数字でした。
そしてもう1つ。同じGoogleの動画モデルであるVeo 3.1は、条件付きで148秒まで伸ばせます。
本記事では、以下のポイントから解説します。
- 「40秒」が一発で作れる長さではないこと
- 同じGoogleのVeo 3.1が148秒まで伸びること、ただし単発ではOmniのほうが長いこと
- 課金がトークン建てで、40秒の実費が約649円になること
- 目玉のシーン延長が、Google Flowではまだ使えないこと
- 公式が「非対応」と書いた使い方を、公式のデモが見せていること
結論:40秒は延長の累計。1回の生成は3〜10秒だった

まず記事全体の結論からお伝えします。押さえておきたいのは、40秒の動画を一度に作れるわけではないという点です。
1回の生成は3秒から10秒に収まる
開発者向けのモデルページに、生成できる長さが書かれています。
Output video: 3s-10s (360p/720p/1080p/4K, 24 FPS)
3秒から10秒、24フレーム毎秒。解像度によらず同じです。
そこから延長を繰り返して、累計40秒に到達します。4回に分けて作る形になります。
秒数を指定するパラメータがAPIにない
もう1つ、実務で効く点があります。
何秒の動画を作るかを指定するパラメータが、APIに用意されていません。3秒から10秒のどこに落ちるかはモデル任せです。
なおGoogle Flowでは4秒・6秒・8秒・10秒から選ぶ形になっており、3秒という選択肢はありません。
ブログとdocsで延長の表現が割れている
延長1回あたりの長さについて、公式の記述が一致していません。
| 出典 | 記述 |
|---|---|
| ブログ | 10秒刻みで累計40秒 |
| 開発者ドキュメント | 3〜10秒の継続を生成する |
開発者ドキュメントの英語版を全文検索したところ、「increments」と「cumulative」という語は1度も出てきませんでした。
どちらか一方を確定した事実として書くことはできません。本記事では両方を示します。
筆者の視点:「3分の1は盛っている」と疑って、逆だった

この件を追う中で、見立てが二度崩れました。ここではその過程を書きます。
表示価格を割って30%だと思った
ブログにこう書かれています。
Generate lightweight previews in 360p resolution up to 60% faster and at a third of the cost compared to Omni 1.1’s standard 720p resolution.
360pなら3分の1のコスト。ブログに載っていた価格表の数字は、360pが0.03ドル、720pが0.10ドルでした。
割ると0.30です。3分の1(0.333)より安い。「3分の1」は控えめに見せかけた表現ではないか。そう考えて、これを指摘するつもりでいました。
トークン単価で計算し直すと、ちょうど3分の1だった
裏を取るために、課金の仕組みから調べ直しました。崩れたのは私のほうでした。
この課金は秒単位ではなく、トークン単位です。公式の料金ページに、解像度ごとのトークン数が書かれています。
| 解像度 | 1秒あたりのトークン |
|---|---|
| 360p | 1,931 |
| 720p | 5,792 |
割ってみます。1,931÷5,792=0.3334。ちょうど3分の1です。
ブログの表現は正確でした。私が見ていた0.03ドルと0.10ドルは切り捨ての表示で、むしろ実際より安く見える方向にずれていたのです。
GAとプレビューの食い違いという指摘も崩れた
もう1つ、書きかけて崩れたものがあります。
私は「Gemini APIではGA、Agent Platformではプレビュー。公式が食い違っている」と書くつもりでいました。調べると、モデルIDが別物でした。
食い違いではなく、2つの窓口がそれぞれ別のIDで、別の段階にあるだけです。詳しくは次の節で書きます。
Gemini APIは正式提供、Agent Platformはプレビュー

提供の状態を整理します。
窓口ごとにモデルIDそのものが違う
同じ「Gemini Omni 1.1 Flash」でも、窓口によって指定するIDが違います。
| 窓口 | モデルID | 段階 |
|---|---|---|
| Gemini API | gemini-omni-1.1-flash | 正式提供 |
| Gemini Enterprise Agent Platform | gemini-omni-1.1-flash-preview | プレビュー |
Gemini APIのリリースノートには、8月27日付でこう書かれています。
Gemini Omni Flash generally available (GA): Released gemini-omni-1.1-flash, the GA version of our fast, conversational video generation and editing model.
正式提供です。ただし有料ティア限定で、無料枠は「Not available」となっています。
Googleではよくある形だった
これがGoogle特有の混乱かどうかも確認しました。違いました。
前日の8月26日に正式提供となったGemini 3.5 Transcribeも、まったく同じ形です。Gemini APIではIDに接尾辞が付かず、Agent Platformでは接尾辞付きのプレビューになっています。
2つの窓口が独立した段階を持つのが、この会社の通常の運用です。
「production-ready」には範囲が書かれていた
ブログの表現も確認しました。
today’s updates make Omni 1.1 production-ready for professional use via the Gemini API in Google AI Studio
「via the Gemini API in Google AI Studio」と範囲が明示されています。まさに正式提供になっている側を指しています。
なおAgent Platform側のプレビュー規約も、本番利用や商用利用を明示的に認めています。「プレビューだから本番では使えない」という話ではありません。
文脈は最終1秒から10秒へ。ただし比較対象は名指しされていない

今回の目玉とされている機能を見ます。
参照する文脈が1秒から10秒に伸びた
ブログの記述はこうです。
With Omni 1.1, the model can now analyze up to 10 seconds of prior context – a leap from previous models that only referenced the final second.
最大10秒の文脈を参照できる。従来のモデルは最後の1秒しか参照していなかったのに対して、大きな前進だと書いています。
開発者ドキュメントにも、延長時に元動画の最後の10秒を文脈として使うと書かれています。
「previous models」が何を指すかは書かれていない
ここで引っかかりました。Googleは具体的なモデル名を挙げていません。
公式ドキュメントを探すと、「最終1秒(24フレーム)」と明記されているのはVeo 3.1の延長機能でした。
Extend finalizes the final second or 24 frames of your video and continues the action.
ただしこれは推定です。Googleが名指ししていない以上、本記事では断定を避けます。
前世代のOmniは、そもそも延長できなかった
もう1つ分かったことがあります。
前世代にあたるGemini Omni Flashは、Agent Platformのモデルカードで「Extend videos: Not supported」となっています。延長機能そのものがありませんでした。
なお「Omni 1.0」という名称のモデルは存在しません。前世代はバージョン番号なしの「Gemini Omni Flash」です。2026年6月30日に登場し、2027年6月30日に提供終了の予定になっています。
単発ではOmniの10秒がVeo 3.1の8秒を上回る

長さの比較に入ります。ここで話が反転します。
1回の生成ではOmniのほうが長い
「Veoは148秒、Omniは40秒」と並べると、Omniが大きく劣って見えます。ただし単発の生成では逆です。
| モデル | 1回の生成 |
|---|---|
| Gemini Omni 1.1 Flash | 3〜10秒 |
| Veo 3.1 | 8秒 |
差は「1回の長さ」ではなく、「積み上げの上限」にあります。
40秒は148秒の約27%にあたる
累計で比べると差が開きます。40秒は148秒の約27%です。約3.7分の1になります。
「4分の1」と書くと、実際より近く見えます。
Sora 2やKling 3.0と比べても短い
主要な競合の最長も確認しました。公式で確認できたものだけを挙げます。
| モデル | 単発 | 累計 |
|---|---|---|
| Gemini Omni 1.1 Flash | 3〜10秒 | 40秒 |
| Veo 3.1 | 8秒 | 148秒 |
| Sora 2 | 20秒 | 120秒 |
| Seedance 2.5 | 30秒 | 数分(上限の明示なし) |
| Kling 3.0 | 15秒 | 3分 |
累計40秒は、この中でもっとも短い部類です。
なおKling、Luma、Pikaについては公式の一次情報で数値を確認できなかったものがあり、断定できる範囲だけを載せています。またSora 2のAPIは2026年9月24日に提供終了の予定で、後継の公式発表はありません。
Veo 3.1の148秒は720p限定で21回の生成が要る

その148秒にも条件がありました。
148秒には3つの条件が付いている
公式ドキュメントを読むと、148秒に到達するには次の条件を満たす必要があります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| モデル | Veo 3.1 と Veo 3.1 Fast のみ(Liteは非対応) |
| 解像度 | 720p限定。1080pと4Kでは延長できない |
| 元動画 | Veo自身が生成した動画のみ |
8秒に7秒を20回足して148秒
計算も確認しました。
8秒の動画に、7秒の延長を最大20回。8+7×20で148秒です。
21回の生成が必要になります。1本の動画を作るのに20回延長を回す運用は、現実的とは言いにくい。
住み分けの説明は6月30日で止まっている
GoogleはOmniとVeoを別のワークフロー向けと位置づけています。Omniを既定のモデル、Veo 3.1をシーン延長やラストフレーム制御に使うもの、という整理です。
ただしその説明が載っているページは2026年6月30日の更新で、今回のOmni 1.1の新機能を反映していません。Omniにも延長が入った以上、住み分けの説明は追いついていないことになります。
課金はトークン建て。720pは1秒5,792トークンだった

価格の仕組みを見ます。
秒単価は1Mトークン単位からの換算値
この課金は「1秒あたりいくら」ではありません。トークン建てです。
料金ページにこう書かれています。
Billing is based on total output token consumption, calculated at a rate of 5,792 tokens per second of 720p video. Under Standard pricing, this equates to an effective price of approximately $0.10 per second.
720pの動画1秒が5,792トークンで、動画出力の単価が100万トークンあたり17.50ドル。掛け合わせると1秒あたり約0.10ドルになります。
解像度ごとに4段階のトークン数がある
4つの解像度について、公式にトークン数が示されています。
| 解像度 | 1秒あたりのトークン | 実効単価 |
|---|---|---|
| 360p | 1,931 | $0.0338 |
| 720p | 5,792 | $0.1014 |
| 1080p | 8,688 | $0.1520 |
| 4K | 17,376 | $0.3041 |
ブログの画像に載っていた0.03・0.10・0.15・0.30は、切り捨ての表示でした。とくに360pは12%ほど違います。
音声は動画出力の5,792トークンに含む
もう1点、補足があります。
このモデルは音声も生成します。そして音声は動画出力のトークンに含まれており、追加の料金はかかりません。
「3分の1」は正確だった。表示価格のほうが安く見える

先ほどの検算をもう一度整理します。
トークンで割るとちょうど3分の1
360pと720pのトークン数で比を取ります。
1,931÷5,792=0.3334。ちょうど3分の1です。
ブログの「a third of the cost」は正確な表現でした。
表示価格で割ると30%に見える
一方、ブログ画像の数字で割ると0.03÷0.10で0.30になります。
3分の1より安く見えます。切り捨て表示によるずれで、Googleが有利に見せているのとは逆方向です。
「60%高速」には脚注が付いている
速度のほうにも確認が要ります。
「最大60%高速」には脚注があり、「360pと720pのシステムスループット比較に基づく」と書かれています。
実測のベンチマークではありません。引用するなら脚注ごと引くのが誠実です。
40秒で約649円。360pなら216円、4Kなら1,946円

実際にいくらかかるかを計算します。
解像度別に見た40秒ぶんの実費
40秒ぶんを出力した場合の金額です。1ドル160円で換算しています。
| 解像度 | ドル | 円換算の目安 |
|---|---|---|
| 360p | $1.35 | 約216円 |
| 720p | $4.06 | 約649円 |
| 1080p | $6.08 | 約973円 |
| 4K | $12.16 | 約1,946円 |
720pで40秒なら約649円です。入力トークンぶんを足しても700円弱に収まります。
延長分だけか全体かは4ページ見てもない
ただし1点、確認できなかったことがあります。
延長したときに課金されるのが「延長した分だけ」なのか「毎回全体」なのかは、公式に明記されていません。料金ページ、モデルページ、開発者ドキュメント、Agent Platformのモデルカードを見た範囲では見つかりませんでした。
ただし1回の呼び出しで出せる出力トークンの上限が57,920で、これは720pのちょうど10秒分にあたります。毎回全体を課金する構造にはなっていないと読めます。
4Kは10秒作れない可能性がある
検算していて、もう1つ気づいた点があります。
出力トークンの上限57,920を4Kのトークン数17,376で割ると、3.33秒にしかなりません。1080pでも6.67秒です。
モデルページの「3秒から10秒」という表記と、この上限が整合していません。高解像度で10秒を出せるのかは、公式の数値だけでは確認できませんでした。
720pの単価は据え置き。値下げではなく選択肢の追加

前世代との価格の比較もしました。
720pの単価は前世代と同額のまま
720pの単価は前世代のGemini Omni Flashと同額です。変わっていません。
新設されたのは360pと1080p・4K
1.1で増えたのは解像度の選択肢でした。
| 追加 | 位置づけ |
|---|---|
| 360p | より安い(720pの3分の1) |
| 1080p | 720pの1.5倍 |
| 4K | 720pの3倍 |
値下げではありません。安く済ませる道と、高くても品質を取る道が両方増えた、という整理になります。
1080pと4Kはアップスケール
品質についても書いておきます。
1080pと4Kは、生成された映像を引き伸ばした出力です。ネイティブに生成しているわけではありません。
同じGoogleのVeo 3.1は、720p・1080p・4Kを直接生成できると公式に書いています。ここは仕様の差になります。
目玉のシーン延長が、Google Flowでは使えない

提供経路を確認していて、見過ごせない点が出てきました。
Flowでは「Features coming soon」だった
Google Flowのヘルプを見ると、Omni 1.1の機能一覧に「Extend videos」が載っています。ところが「Features coming soon」の欄でした。
今回の目玉であるシーン延長が、Flowではまだ使えません。
Labsのヘルプにも、延長できるのは今のところVeoが生成した動画だけだと書かれています。
延長が使えるのはAPIとGeminiアプリ
では、どこで使えるのか。
| 経路 | シーン延長 |
|---|---|
| Gemini API | 使える |
| Geminiアプリ | 使える(Google AI Plus / Pro / Ultra 契約者) |
| Google Flow | まだ使えない |
「40秒まで作れる」という話が実際に効くのは、APIとGeminiアプリです。
Geminiアプリで来るのはシーン延長だけ
Geminiアプリについても、範囲を確認しておきます。
ブログの記述はこうです。
Scene extension is available to all Google AI Plus, Pro and Ultra subscribers globally in the Gemini app.
提供されているのはシーン延長という機能であって、Omni 1.1のすべてではありません。
なお日本語の報道でプラン名を「Google One AI Premium」と書いたものがありましたが、公式の表記は「Google AI Plus」です。
非対応と書かれた使い方を、Googleの公式デモが見せている

もう1つ、公式のなかで整合していない箇所を見つけました。
ドキュメントのLimitationsに非対応とある
開発者ドキュメントの制限事項に、こう書かれています。
Referencing or reasoning across multiple videos is not supported
複数の動画をまたいだ参照や推論には対応していない。
公式ブログのデモが3本を横断して使う
ところが同じ日に出たブログの目玉デモが、3本の動画ファイルを渡して、それぞれ別のキャラクターに割り当てるという使い方を見せています。
ドキュメントが非対応と書いた使い方を、公式のブログが宣伝していることになります。
参照動画は1本3秒で最大3本まで
なお参照用の動画には別の制限があります。
Video references support a maximum of 3 clips, up to 3 seconds each.
1本あたり最大3秒、最大3本まで。合計で9秒です。参照動画のなかの音声は無視されます。
編集や延長のために入力する動画は別枠で、最大10秒まで受け付けます。
音声は前世代から対応済みで、1.1の新機能ではない

音声についても確認しました。
DeepMindのモデルカードに音声付きとある
Google DeepMindのモデルカードには、出力の欄にこう書かれています。
High-quality, high-resolution video with audio.
音声付きです。開発者ドキュメントにも音声のプロンプトについての節があります。
前世代のOmni Flashも対応していた
そして前世代のGemini Omni Flashも、すでに音声生成に対応していました。
1.1で新しくなった点ではありません。ブログが音声を機能として立てていないのも、そのためだと読めます。
今回増えたのは5つの制御手段だった
こうして見ると、この更新の位置づけがはっきりします。
今回増えたのは、長さでも音声でもなく、制御の手段です。シーン延長、開始と終了のフレーム指定、360pでの下書き、4Kへのアップスケール、そして参照動画の追加。5つの機能が並んでいます。
読者が今日できること。Gemini APIの無料枠では動かない

実務の話をまとめます。
Gemini APIの無料枠では動かない
まず費用の前提です。
Gemini APIの無料枠では、このモデルは使えません。料金ページの表で、入力も出力も「Not available」となっています。
Google Flowの無料クレジットも、このモデルには使えません。Veoが生成した動画向けです。
Geminiアプリで触るには、Google AI Plus以上の契約が要ります。
下書きは360pで回すと3分の1で済む
費用を抑える方法は公式が示しています。
360pで下書きを作り、気に入ったものだけ720p以上で作り直す。360pなら720pの3分の1で済みます。
40秒ぶんで比べると約216円と約649円の差です。試行回数が多いほど効いてきます。
APIかGeminiアプリかFlowかを先に決める
経路によって使える機能が違うので、そこから決めるのが早道です。
シーン延長を使いたいなら、APIかGeminiアプリ。Google Flowではまだ使えません。
4Kが要るなら、Flowでは最上位プラン限定になります。
まとめ:Gemini Omni 1.1 Flashで確定していること
本記事の内容を整理します。
1. 40秒は延長の累計で、1回の生成は3〜10秒
秒数を指定するパラメータはなく、モデル任せです。なお延長1回の長さについては、ブログと開発者ドキュメントで記述が割れています。
2. 同じGoogleのVeo 3.1は148秒まで伸びる
ただし720p限定で、Veoが生成した動画に7秒の延長を20回重ねた場合です。単発の生成ではOmniの10秒がVeoの8秒を上回ります。
3. 課金はトークン建て
720pは1秒5,792トークン。40秒で約649円です。360pなら約216円、4Kなら約1,946円になります。
4. 720pの単価は据え置き
値下げではなく、360pと1080p・4Kという選択肢が増えました。
5. 目玉のシーン延長がGoogle Flowでは使えない
公式ヘルプで「Features coming soon」の欄にあります。使えるのはAPIとGeminiアプリです。
6. 公式のなかで整合していない箇所がある
ドキュメントが「複数動画をまたいだ参照は非対応」と書く一方、ブログの目玉デモが3本の動画を横断して使っています。
読者にとっての要点は1つです。「40秒の動画が作れる」ではなく「10秒を4回つないで40秒にできる」と読んでください。実務での意味がかなり違います。
よくある質問(FAQ)

Q1. 40秒の動画を一度に作れるのですか。
作れません。開発者向けのモデルページに「Output video: 3s-10s」とあり、1回の生成は3秒から10秒です。40秒はそこから延長を積み上げた累計の上限で、4回に分けて作ることになります。さらに秒数を指定するパラメータがAPIに用意されておらず、3秒から10秒のどこに落ちるかはモデルが決めます。Google Flowでは4秒・6秒・8秒・10秒から選ぶ形で、3秒という選択肢はありません。なお延長1回あたりの長さについては、ブログが「10秒刻み」、開発者ドキュメントが「3〜10秒の継続」と書いており、公式のなかで表現が一致していません。
Q2. 無料で試せますか。
Gemini APIの無料枠では使えません。料金ページの表で、このモデルは入力も出力も「Not available」と表示されています。Google Flowの無料クレジットもVeoが生成した動画向けで、このモデルには使えません。Geminiアプリで触るにはGoogle AI Plus以上の契約が必要です。費用を抑えたい場合は、公式が示しているとおり360pで下書きを作る方法があります。360pは720pの3分の1のコストで、40秒ぶんなら約216円と約649円の差になります。
Q3. 同じGoogleのVeo 3.1とどちらが長い動画を作れますか。
累計ではVeo 3.1です。ただし条件が付きます。Veo 3.1とVeo 3.1 Fastに限られ、Liteでは延長できません。解像度は720pのみで、1080pと4Kでは延長できません。元の動画もVeo自身が生成したものに限られます。そのうえで8秒の動画に7秒の延長を最大20回重ねて148秒に達します。21回の生成が必要です。一方、1回の生成で見るとOmni 1.1が3〜10秒、Veo 3.1が8秒で、Omniのほうが長くなり得ます。差は1回の長さではなく積み上げの上限にあります。
筆者より
この記事は、書く前に2回の検証をかけています。1回目で119項目、2回目は1回目の結論そのものを崩しにいって139項目を確認しました。2回目では17件が反証されました。
いちばん大きく崩れたのは、「3分の1というのは盛った表現ではないか」という見立てです。ブログの価格表を割ると0.30で、3分の1より安く見えたからです。トークン単価で計算し直したら、1,931対5,792でちょうど3分の1でした。表示価格のほうが切り捨てで、実際より安く見えていただけです。指摘の方向が逆でした。
「公式の表記が食い違っている」も崩れました。Gemini APIでは正式提供、Agent Platformではプレビュー。これを矛盾だと思ったのですが、モデルIDが別物で、前日に同じ形の例がありました。この会社の通常の運用です。
「40秒はVeoの4分の1」も不正確でした。約27%で3.7分の1です。しかも単発で比べるとOmniのほうが長いことを、私は最初に見落としていました。
崩れなかったのは、Flowの件です。今回の目玉であるシーン延長が、Google Flowでは「Features coming soon」のままでした。
気になったのは、公式のなかで整合していない箇所が複数あることです。延長1回の長さ、複数動画の参照の可否、高解像度で10秒出せるかどうか。いずれも公式の文書どうしを突き合わせて初めて見える差でした。
参考資料
- Google 公式ブログ「Gemini Omni 1.1 Flash lets you build with more control」(米国時間2026年8月27日)
- Gemini API 開発者ドキュメント(動画生成・延長・参照動画の制限事項)
- Gemini API モデルページ(Output video の秒数、24 FPS、モデルID)
- Gemini API 料金ページ(トークン単価、無料枠の可否、正式提供の記述)
- Gemini API リリースノート(2026年8月27日および8月26日の項)
- Google Cloud 生成AI 料金ページ(解像度別のトークンレート)
- Gemini Enterprise Agent Platform モデルカード(プレビュー段階、出力トークン上限、前世代の機能一覧)
- Google DeepMind モデルカード(音声付き出力の記述)
- Gemini API Veo ドキュメント(延長の条件、最終1秒の記述、直接生成できる解像度)
- Google Flow および Google Labs のヘルプ(Features coming soon の記載、解像度とクレジット)
- ITmedia AI+(2026年8月28日9時7分)












お気軽にコメントどうぞ